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大貴「だから、男でも背の高い子は望めないから」





A「そっかー」





大貴「あっ、今、違うやつの事考えただろ」





A「うん」





大貴「うんじゃねえし



俺からも質問があります!」






A「何?」






大貴「子供は、片親で幸せになれますか?」





真正面から、真っ直ぐな目で、そう言われた。

上半身が裸だと言うのが、かなり違和感だけど、一番大切な、一番重要な事を言ってきた。
















A「どうだろ・・・

  私が、寂しくならないようにって一生懸命やっても、それが響かなかったらっていう不安はある。

  じゃあ、両親が揃ってて、父親がずっと仕事、当直、仕事、当直でうちにいなくて。

  それによって、私がイライラしてても幸せかなって思うと、どうなんだろうとも思うし。

  実際、私は子供の気持ちを全部理解できるかって言ったら、それは無理だし。

  子供が「お父さんいなくても大丈夫だよ」って言っても、心の中ではすごく寂しい思いしてるかもしれないし・・・

  もうね、考えるときりがないの」





大貴「そっか・・・色々考えてんだ」





A「大ちゃんは、幸せだった?」





大貴「何を持って、幸せって言うのか分かんねえしな。

  取りあえず、金で不自由はないから、好き勝手やってきた。

  まあ、今もやってるか。

  でも、運動会とか、親父が来ない事は結構あったな。

  それでも、母親がいるだけいいかなって思う事もあった。

  今どき、シングルマザーで、どうしてもお母さんが仕事休めない子とかいるじゃん」






A「私は、父もサラリーマンだし、母もパートで自分のお小遣いを稼ぐくらいの気楽な仕事してたけど。

  すごく幸せだったかって聞かれたら、わかんないよね。

  自分のものさしでは、『普通』だから。

  あの子んちは、また新しい服を買ってもらっていいなーとか思う事もあったけど、別にボロボロの服を着せられてたわけじゃないし、まあ、うちはこれが普通だなって感じだったし。

  親がね・・・特に母親ね、やっぱ孫の顔が見たいってやつなんだよね。

  息子の子より、娘の子に期待がすごいの。

  手伝うから!って言ってるから。

  時間がないから、とりあえず子供を!って感じで。

  なんか、ひどいけど」




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年10月20日 20時

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