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A「試験に出るかもよー」
山田「出ねえわ!」
なんだろう・・・許可した事になっちゃったのかな?
仕方ないな・・・
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元旦だからか、人が思ってたよりいて。
着物を着てる人を見ると、お正月だなって実感する。
二礼二拍手一礼で参拝し、頭を上げた後、なんとなく目を合わせる。
A「ちゃんと涼介の事、お願いしたよ」
山田「ありがと」
また手を握られ、階段を降りた。
A「お守りは、学業の神様からちゃんといただいてくるから、待っててね!」
山田「うん・・・」
外出する時は、マスクが必須アイテムで。
私も風邪を引かないように、マスクをしている。
なんか表情がわかりづらいけど、可愛い二重の目が、笑ってくれた。
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今日は始業式だったと、制服のままアパートに現れた。
山田「全部、願書出せたよ。ネットのも申し込んだ」
A「そっか、坂本さんにお金の事は頼めたんだね」
山田「Aが、わかりやすく書いてくれたから、よくわかるって言ってた」
A「そっか、なんか取りあえず、一段落だね」
山田「あと一週間学校行ったら、もう休みになるんだね」
A「そっか・・・」
複雑な顔を見せた。
『学校、面倒くせー』って思ってる反面、やっぱり寂しいはず。
私も、そう思ってたから。
学校で、友達と会ってたら、気晴らしも出来たし。
ゆるく結ばれたネクタイを外し、上着のポケットに押し込んだ。
私がうるさく言うからか、手洗いうがいをしてから、
冷蔵庫からコーラを出し、ゴクゴクと喉を鳴らしている。
山田「なあ、塾の時間まで、少し寝ててもいい?」
A「いいけど・・・」
私の返事を待つ前に、制服を脱ぎだしパンツ一枚になった。
そして、Tシャツを着て、私のベッドに入り、すぐにスースーと寝息が聞こえてきた。
軽くたたまれた制服とシャツを、ハンガーにかけた。
もうすぐこの制服とも、お別れなんだね。
制服姿で、弟と間違われた事あったよね。
年の差を感じさせるアイテムも、着なくなると思うとちょっと寂しい。
上着のポケットには、いつもリップが入ってる事、知ってるよ。
寂しさと意地悪が両方出てきて、そのリップにいたずら書きをした。
そして、ひと塗だけ、私の唇に塗ってみた。
女子高生だったらやってみたかった事、やってみた。
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年9月13日 23時