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バンバーグを作りながら、うちの大学の感想を話してた。
山田「A、やっぱ人気者だろ?」
A「全然だよ。
山田くんに比べたら、全然」
嫌味っぽく言ったら、やっぱりムッとしてる。
山田「苗字呼びやめろ!
Aはちゃんとコミュニケーションとってるから、妬く。
俺は、一方通行だし」
A「まあね、あの女子一人ずつに対応してたら、チャラ過ぎてイヤかも」
山田「Aはさ、みんなに自然と優しく出来るんだよな。
塾のやつらだって、Aの事、可愛いって言ってるし、年齢関係ないんだよな。
まあ、俺のもんだけどな!」
A「帰りに『愛してるぜ』って言うの辞めてよ。
葵とかにも言ってよ」
山田「葵先生の事は愛してねえから言えねえわ。
Aに言う方が、面白いから、みんな言うんだぜ」
A「別に面白くないよ」
山田「照れるんだもん。
それが可愛いらしい」
A「だって、涼介がウインクするからだよ!
カッコいいから・・・」
最後の『カッコいいから』は、小さい声で伝えた。
山田「なんだ、俺の事だけ見てんの?
可愛いじゃん」
A「うるさい!
ほら、食べるよ!」
ハンバーグを食べながら、模試の結果の話、色んな大学を見た感想、寝る前に腕立てと腹筋を鍛えてる話、涼介の事いっぱい話した。
食べ終わって、私が後片付けしてる間、スマホのアプリで勉強してるみたいだった。
人がいた方が、勉強するタイプなんだよね。
洗濯物を畳み終わる頃、キリがよく終わらせたみたい。
山田「そろそろ帰るわ」
A「うん」
少し遅れて玄関に行くと、座ってブーツの紐を結んでいた。
その背中に抱きつきたかったけど、グッと我慢した。
クルッと振り返り、私の腰に腕を回す。
おでことおでこを合わせ、優しく「おやすみ」って言われ「おやすみ 、気をつけてね」って返す。
そのままチュってキスをして、ギュッと抱きしめられる。
涼介の体温が離れるのが寂しくて。
ドアノブに手を置いたら、笑顔で小さく手を振る。
山田「じゃあな」
A「うん・・・」
ガチャンとドアが閉まる。
階段を降りる足音が消えたら、鍵をかける。
会う度に男っぽくなる涼介に、いつもドキドキする。
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年9月13日 23時