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21 Ryosuke ページ21

Ryosuke




「Aー、買ってって!」


「Aの彼氏?めっちゃイケメンじゃない?」


「A!負けとくから!」





その都度、返事したり買ってみたり、忙しそうだった。





「A、彼氏?」



そう聞いてきたのは、すごく背が高くて、まあまあカッコいい男だった。

なんか引っかかったのは、Aがそいつから、目をそらしたから。




A「そう・・・付き合って一年くらい」





「ふーん、同じ学年じゃないよね。

何年?」





山田「・・・三年」





A「違う学校だから・・・

ごめん、時間ないから・・・

行こっ・・・」





俺の手を引っ張って、そいつから逃げるように去った。





山田「なあ、あいつ、元カレ?」





A「ち、ち、違うよ」





わかりやすいんだから。

こんな広いキャンパスで、会っちゃうんだな。





A「あっちでお笑いの人のステージがあるんだって。

さっき、チケットもらったから行こっ」





山田「あ、うん」


















大学の学園祭って、町内のお祭りより派手だし、学校なのにアルコール売ってるし、そうかと思えば、なんか難しい研究の展示とか。

Aは、ちゃんとそういう所にも入ってた。


「萩原さん、ありがと」とか言われてた。


A「頑張ってね」



その笑顔、ずるいヤツじゃん!

それに騙されちゃうんだよ。

本人、何とも思ってないんだろうけど。












A「ねえ、うち寄ってく?」




山田「もちろん!

三週間ぶりだよ」





A「そうだっけ?

夕飯、何にしよっかな」





山田「A特製チーズ入りハンバーグ」





A「特製って程じゃないけどね」





そう言って、顔をくしゃってさせるのが、やっぱり可愛い。











買い物をして、Aのアパートに着いた。

いつものオレンジのいい香りがする。

いつ来ても、キレイに片付いてて、そんな所も好き。




ベッドの下に座ると、冷蔵庫に買ってきたものをしまってるAが



A「飲む?」




いつものコーラを勧めてきた。





山田「そのままでいい」





ショルダーバッグをいつもの所にかけ、ペットボトルを俺に「はい」と差し出した手首を、ギュッと引っ張った。



※※※※※※※※※
18歳以上の方は「大人番外編」へ飛びます。
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年9月13日 23時

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