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駅から歩いてくる間だって、豪邸と呼ばれるような家しかなかったけど、涼介の家も凄かった。


道路に面した所に、シャッターがずっと続くのは、駐車場だった。

一箇所シャッターが開いていて、黒いスーツの紳士が、黒塗りの車を磨いていた。


涼介に気づくと、頭を下げ

「お帰りなさいませ」

と丁寧な挨拶をしていた。



山田「ただいま!

ねえ、今日、お祭りから帰って来る頃いる?」




「はい、おります」



山田「よかった!彼女送っていきたいんだけどいい?」




「かしこまりました」





やっぱり、すごい世界だよね。


その車の隣に、涼介の愛車が見えた。



山田「俺の車は、ちゃんと自分で磨いてっから」



私が自転車に気づいたのがわかったのか、そんな事を言った。



山田「こっちから入ろ」



そう言ってシャッターの中の駐車場に入って行ったので、慌ててついて行った。


横をチラッと見ると、三台の車と、空いてるスペースもあり、四台以上は停められそうだった。


扉を開くと、もう敷地内でお庭に出ていた。

門を通らなくても、駐車場に行ける仕組みなんだね。



横目に大きな門を見て


山田「ここ開けるの、呼ばないと開かねえから面倒なんだ」




すごい所に迷い込んだ一般庶民は、返事をする事も忘れていた。



すでに大きな玄関扉の前に、坂本さんが立っていた。
どこで、涼介が帰ってきたのがわかったんだろ。



坂本「おかえりなさいませ。

萩原さん、いらっしゃいませ」




山田「ただいま」



A「こんにちは。

お邪魔します」





笑顔が出来てただろうか。

就活で練習した笑顔の作り方も、思い出せない。




扉の中も、それはそれは大きな玄関だし、素敵な調度品が並んでるし、キレイなお花も飾られていた。



就活の時に、ついでに覚えたマナーを思い出し、「お邪魔します」と玄関をあがった。

坂本さんが見ているので、かなり緊張する。




山田「俺の部屋、上だから」



と階段の手すりに手をかけ、振り返って私を見た。




A「あ、あのー」



これが一番憂鬱だった事。

でも、坂本さんになら、言えそう・・・




坂本「はい、どうなさいました?」




A「あの、今日はおうちの方はいらっしゃいますか?」




坂本「いえ、旦那様もお兄様も、まだお仕事からお戻りじゃありませんが」




そっか、よかったーってのは、心の中の叫び。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年9月13日 23時

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