きらめきソーダ水 4 (Ryosuke.Y) (ページ7)

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涼介のファンの子達が、大きな声で「山田くん」と「涼介くん」と名前を呼んでいた。

隣に立ってる子に背中をポンポンと二回叩かれ、

腕で目の辺りをぬぐってから、ユニホームの胸の辺りを持ち上げ、目を拭いていた。

そして、一度姿勢を正し、大きな声で「ありがとうございました」の崩した言い方で叫ぶと、

その後に、全員が続いて叫んだ。

全員が頭を下げると、応援席から、声援と拍手が鳴った。

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涼介・・・お疲れ様でした。

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頭を上げると、また泣いているようだった。

ピッチに頭を下げる涼介。

いつもやってる事だけど、今日はどんな事を思ってるんだろう。

足取りも重く、引っ込んでしまった。

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客席も、席を立ち、ゆっくりと出口に向かいだした。

本当に終わってしまったんだ・・・

坂本さんを見かけ、頭を下げると、坂本さんも目を真っ赤にしていた。

涼介が、サッカーを習いだしたという小学校の頃から、ずっと応援をしてくれてたんだね。

また、涼介を呼ぶ女の子達の声がしてきたので、そこにいるんだろうと思ったけど、

どんな顔をしたらいいのか、何て声をかけたらいいのかわからず、

最寄り駅に向かい、歩き出した。

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うちの最寄り駅に着く頃には、雨が降り出していた。

電車の中で、涼介からのメッセージを受信した。

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山田「今まで応援ありがとう。

　勝てなくて、ごめんね。

　これから、学校でお疲れ様会をして帰ります」

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A「お疲れ様でした。

　涼介のお陰で、二度目の青春を楽しませてもらいました。

　こちらこそ、ありがとう。

　ゆっくり、休んでね」

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スーパーで買い物をして、

折り畳み傘を使って、アパートに戻った。

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遅めのお昼は、さっきスーパーで買ってきたお弁当。

胸がいっぱいで少ししか食べられず、

ちょっとベッドに寄りかかるつもりが、知らぬ間に寝てたみたいだ。

気がついたのは、部屋のチャイムが鳴ったから。

雨がしとしとと降る音がして、外は真っ暗だった。

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え？今、何時？

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慌ててテーブルの上に見えるスマホに触れ、時間を確認した。

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18時か・・・

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そうそう、チャイムが鳴ったんだった。

玄関まで行き、「はい」と扉越しに返事をすると、

期待してなかった声がした。

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「俺だけど・・・」

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