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明けた月曜日・・・第一志望の「株式会社 BEST」の最終面接になっていた。
ここまでこれた事、本当に嬉しくて、余計に力が入ってしまう。
もう、なるようにしかならないからね。
昨日は、もう一度志望動機の確認、入社後やりたい事など、マニュアルにある質問をおさらいしていた。
土曜日に試合があって、日曜日はグランドで午前中の練習があるらしいから、
本当は、日曜日に涼介と会えば、いっぱい一緒にいられるんだけど、
今の時期の日曜日は、就活の事をゴタゴタとやりたくて、それを断っていた。
自分の中の、ケジメのようなもので、内定が出るまでは、そうしようと決めていた。
部屋の掃除を一生懸命やったり、ワイシャツのアイロンをかけたり、
お弁当のおかずの下ごしらえをして冷凍したり、平日には出来ない事をやって、
平日のイライラを、少しでも解消したかった。
なんか、働く主婦みたいだね。
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東京駅にあるBESTは、来るたびに「大きいな・・」とビルを見上げてしまう。
ここで働くイメージは何度もしてきた。
ここに決まったら、どこに住もうかなっていう妄想もしている。
大学生になった涼介と、半同棲みたいになりたいなって・・・・
あぁ・・・
ダメダメ!
そんな事、面接で聞かれないから!
涼介に貰ったお守りはバッグの中。
ハンカチは、今、手の中で握られている。
頑張れ、私・・・
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あーー、終わった・・・
向こう三人、こっち一人の面接・・・
上手にアピール出来たかは自信ないけど、やれるだけの事はやったから。
まあ、明日の違う会社の面接対策をしないとな・・・なんてちょっと弱気。
結果は、今週中には来るみたいで。
涼介のベスト4をかけた試合もあるし、ドキドキの一週間になりそう。
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翌日の、中小の面接も無事に終わった。
力の入り方が違うせいか、意外とスムーズに終わって、ホッとしている。
リラックスする事の大切さを、今更知るとは・・・
今日はバイトが入ってるし、涼介も塾がある日だし、会えるのを楽しみにしていた。
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A「涼介、お待たせ!」
塾終わりの、いつものロータリー脇。
山田「おぅ。今日の面接は、どうだったんだよ」
A「いい感じだったよ。
私、中小の方が向いてるのかね」
山田「んー、会社の事わかんねえけど、そうかもな」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年8月17日 0時