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山田「あ、俺はもう冬休みなんだけど、
部活があんだよな。
いつも、練習は1時まで。
で、家に着くのは2時くらいになっちゃうかな」
A「何するか、決めたの？」
山田「まあな・・・」
A「なんかさ・・・デート？っていうの？
初めてだね」
山田「うん・・・
楽しみなんだよね。
でもさ、A大人じゃん。
喜んでもらえるデートにしたいから、
頑張る」
A「うん・・・楽しみにしてる」
そろそろバイバイしないとなって思うと、
涼介は、人さし指と中指で前髪をつまんで、少し整える。
その後決まって一歩近づき、
私の頬に手を添える。
そして、キラキラの目を少し潤ませながら、
顔が斜めに近づいてくる。
チュッ
触れるだけのキス。
山田「じゃあ、またな」
A「うん・・・またね」
唇に、冷たさと熱さが残る、不思議な感覚。
私が駅の改札を抜けるまで、自分の自転車の側で見ている。
私が右にターンして、小さく手を振ると、
涼介も小さく手を振り、横目に自転車にまたがるのが見える。
4歳も年下の高校生に見守られてる私って、何か不思議な感覚。
・
塾の最寄り駅から四つ目の駅で降りるまで、
窓の外をボーッと見ながら、クリスマスプレゼントは何にしようと考える。
言っても、バイト代だって、全部自由になるわけじゃない。
バイトもしてない涼介の方が、いっぱいお小遣いを持ってると思う。
この前もらった、ニットワンピを見て、思った。
高校の時のクリスマスプレゼントって、どんなものを送ったかな・・・
改札を出て、一度空を見るのが癖になっている。
キリッと引き締まる真っ暗な空には、星がきらめいて、
一瞬涼介の顔が見えた気がした。
涼介の事ばっかり考えてる自分が、ちょっと恥ずかしい。
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学生なんて、年末だからって生活はほぼ変わらないけど、
それでも、なんだか慌ただしくて。
バイトの方も、最後の追い込みに来ていて、ピリピリしていた。
毎年の事なんでね、少しは慣れたけど。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年6月22日 17時
