44 Ryosuke ページ44
Ryosuke
上目づかいで俺を見て、手の甲で口の周りをふいている。
座りながらするキスは、少し下半身がだらしなくなる。
ひざ丈のスカートが、少しめくれて色っぽかった。
おでことおでこをつけながら、小声で話し始めた。
・
A「チューは、した事あるんだね」
・
え？！何で？
そんな事、わかんの？
・
A「キス・・・・上手だったよ」
・
上手とか、下手とか、わかんの？
年下だから、からかわれてんの？
恥ずかしくて、Aちゃんの上半身を、
抱きしめた。
座ったまま抱きしめるのって、何かやりづらい・・・
・
ずっとこんな風にしたかった。
誰の目も気にせず、ただ抱きしめ合う・・・
俺の腕の中にいる、大好きな人は
俺に体重を預けている。
・
早く大学生になって、もっと頼りにされたいし、
年下扱い、されないようになりたい・・・
大好きだよ・・・
・
・
俺の胸の中で、突然喋り出した。
A「ねえ、お夕飯は？
おうちに帰るよね」
急に現実に戻された。
山田「え？今、何時？」
Aちゃんを抱きしめながら、テーブルの上に置いたスマホに手を伸ばした。
山田「あ、もう６時なんだ」
なんか、さっきの言い方、帰って欲しい感じだった。
山田「何か用事あんの？」
A「いや、別にないけど」
山田「じゃあ、一緒がいい。
こんなにゆっくり出来る日、あんまねえから、
いいでしょ？」
俺から体を離して、俺の顔を見た。
A「んー、じゃあ夕飯までね。
ちゃんとおうちに電話して」
山田「え・・・いいよ、別に」
A「帰ってから食べるんなら、いいけど。
作ってくれる人がいるなら、ちゃんと連絡しないと」
連絡しないと、いさせてもらえなそうだったので、
渋々立ち上がり、窓の近くで坂本にその旨、連絡をした。
・
俺が電話してる間に、Aちゃんも立ち上がり、部屋を出た。
側に行き、連絡したと伝えると、俺を見て、ニッと笑顔を向けた。
A「ねえ、お昼が軽めだったから、がっつりがいいよね。
ハンバーグでいい？」
山田「作ってくれるの？」
A「まあ、味はどうか自信ないけどね」
・
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年6月22日 17時
