42 ページ42
・
耳を真っ赤にして、手の動きが大きくなった。
そして、目を合わせた。
山田「だから、あの、いや・・・俺、何言ってんだよ!」
A「別に、大丈夫・・・」
ちょっと笑ってしまった。
山田「あの・・・本当は聞きたくねえけど、
でも、今後の俺の為にも、聞いていい?」
A「何を?」
山田「え?あのー、もう経験済みだよね・・・」
・
え?「何が」かは言わなかったけど、
話の流れからすると、そういう事だよね?
必死に質問してきた感じが、痛いほどわかったから。
・
A「まあ、私も21歳なんで・・・」
山田「だ、だよな。
そうだよな。
良かったような、嫌なような・・・」
ブツブツ言いながら、右手で後頭部をかいている。
山田「でも、あれだよ。
年上の人だから、こんな事聞いたんだからね」
A「わ、わかってるよ」
涼介くんと初めてしたキスの事なんて、忘れちゃうくらいの、このやりとり。
なんか、笑っちゃったんだよね。
・
A「じゃあ、そろそろ片付けよっかな。
涼介くんも手伝って」
山田「うん」
・
そのままになっているテーブルの上のお皿を重ねた。
A「キッチンに、運んで」
山田「わかった」
・
狭い狭いキッチンで、隣に並び、
私が洗って、涼介くんがふく係をした。
11月下旬の水道から出る水は冷たいので、
温めの・・・そう、私達みたいに、ぬるーいお湯で
一つずつ、片付けていった。
A「結構、手際いいね」
山田「坂本んちに行くと、手伝ってるからね」
A「そっか、なるほどね」
そう言うと、涼介くんと目があって、ニコッて笑い合った。
・
まだ、帰る時間じゃないし、
この前、テレビでやってた映画を録画したので、
一緒に見る?って聞いたら、
観たいって言うので。
コーラをグラスに注ぎ、映画館みたいにストローをさし、
ポテトチップをお皿に広げて、
二人並んで、ベッドによりかかりながら、
「新感覚ホラー」というジャンルの映画を観た。
恋人同士で観るといいなんて言われてたから、
自然に体がくっついて、力が入り、目が離せなかった。
・
1203人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:やまぱん | 作成日時:2017年6月22日 17時