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29 Ryosuke ページ29

Ryosuke




女の子に、食べ物の差し入れをもらう事もあるけど、

食べ物はやっぱり怖いし、すべて坂本に渡している。

その後、どうしてるかは、あえて聞かないけど。





だけど、Aちゃんからだったら、絶対大丈夫だよね。




一人暮らしって言ってたから、全部自分で作ったんだよね。


まだ、Aちゃんの事、知らない事がいっぱいあるから、


そういった事でも、かなり興味がある。












学校の遠征用のバスに乗り込み、応援してくれた人たちに手を振って、

その競技場を出た。



あっという間に着き、そこで解散となった。






競技場で昼飯を食う事の方が多いけど、


負け試合だったし、学校が近いしって事で、


戻ってきてから、飯を食う事になっていた。





部室で、いつも一緒のやつらと、弁当を広げた。


まずは、うちで持たされた弁当。


まあ、いつも美味しそうだよな。


カツをひと切れ食べて、テーブルに置いた。





そして、いよいよ、Aちゃんがくれた弁当を出した。



弁当箱を返却しなくていいようにか、使い捨てのものだった。



透明の蓋を開けると、唐揚げ、玉子焼き、アスパラのベーコン巻き・・・


なんだこれ・・・幼稚園の時に、見た事あるやつだな。


枝豆の豆の部分を、楊枝にいっぱい差してある。





なんか、可愛いな。


一粒ずつ、差したんだよな。


そう思いながらも、一気にそれを口の中に入れた。


口の中で、全部ほどけてしまったので、


口の中が枝豆だらけ・・・




小っちゃいAちゃんが、いっぱいいるみたいで、


思いっきり噛みくだいてやったけどね。




卵焼きは、焦げ目がついていた。


うちの卵焼きは、料理人が作るから、キレイな黄色だ。


俺には、その焦げ目が美味そうに見えて、早く食べてみたかった。




おおっ!


俺の好きな、甘い卵焼き!


よかった!





そうそう、おにぎりも二つ入ってたんだ。




まさか納豆は入ってないと思うけど、念の為、二つに割った。


おぉ、ツナマヨと明太子だ。


きっと、この前食ってたの、覚えてくれてたんだな。





一緒に食ってた仲間が、急に話しかけた。





仲間1「何か涼介、試合に負けたのに楽しそうだな・・・」





山田「え?!そんな事ねえし。


  負けたのは、すげー悔しいわ」




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年6月22日 17時

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