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22 Ryosuke ページ22

Ryosuke




そう言って、黒目が上を向いて、

人指し指を口元に置き、

一緒に行けそうな人を考えてる風だった。




そんな横顔も、可愛いな。




山田「なあ、Aちゃん、

  連絡先教えてよ。

  中止とか連絡するかもだから」






A「あーそっか。

  本当は塾生には教えてないんだけど、特別だよ!」





山田「あぁ」





そんなルールあんの?

まあ、特別に教えてくれるんなら、いっか。





スマホを出し、LINEを交換した。





山田「これ、何?」




A「え?あぁ、アイスだよ。

  美味しかったんだよねー」





山田「好きなの?アイス」





A「うん!大好き!」




目がなくなっちゃうくらいの笑顔で、好きを伝えてきた。





A「山田くんは?これ、コーラだよね」





山田「涼介な・・・」





A「あぁ、そうだった。

  ごめん」






山田「美味くね?」





A「いつも飲んでるもんね。

  私には、いい思い出ないけど」






山田「そんな事、言うなって。

  コーラだけじゃねえけど、炭酸飲料が好きなんだよね。

  あの、シュワシュワ感、なんか上がるんだ。

  口に入れると、炭酸きつくて『んんっ』って目をつぶっちゃうけど

  その後目を開けると、『ヒャー』って気持ちになんない?

  嫌な事あっても、その『ヒャー』って感じで、上がってくんだわ」





A「そっか!

  なんかわかる気もする。

  私は、コーラじゃなくてソーダがいいなー。

  色が透明な方がいい。

  泡がキラキラして、キレイじゃん。

  洋服も、そんなに汚れないだろうし!」






山田「なんだよ、最後の。

  嫌味か!

  でも、炭酸好きなんだな、よかった。


  Aちゃんは、ソーダ水って感じする。

  なんかレトロっぽいし」






A「ひどい!

  そりゃー昭和生まれだけど、レトロってほどじゃないでしょ?」






山田「そっか、昭和なのか。

  なんか、Aちゃんがいい味出してるのって、そのせい?」






A「知らない。

  でもソーダ水みたいって、いい印象だよね。

  なんか、嬉しい」






透明度の高いソーダ水。


俺の好きなものになった。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年6月22日 17時

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