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有岡「えっと、A、ちょっとこっち見て」



私はベッドの上にペタンと座り、その正面に大貴が正座をした。



有岡「あの・・・やっと目標達成しました。

だから、俺と結婚してください。


ずっとずっと大切にするし、

いっぱいいっぱい幸せにするから。


俺と一生、一緒にいてください。


あの、頼りないかもしんねえけど、

ちゃんと頑張るから。


だから、よろしくお願いします!」




そう言って、右手を私に差し出した。


『よろしくお願いします!』が、うちの課に初めて来た時の挨拶と同じだった。

可愛い顔なのに、体育会系のような、力強い声を出したから。

男っぽいんだなって思ったんだっけ。



そっと、その大好きな指を握ると、

下げてた頭をゆっくり上げ、ニマッて笑って、

私の腕を引っ張った。




A「キャッ!」




大貴の胸の中にスポッと入り、抱きしめられた。




大好きな人の胸の中で、私も伝えないとと思った。






A「大貴・・・ワガママばっかり言っちゃうけど、

これからもよろしくお願いします」







頭をギュッてホールドされ、「痛いよ!」って言ったら、


今度は、大貴の両手が、私の顔を挟んだ。


そして、ちょっと乱暴に、ちょっとふざけて、


ブチューって音が聞こえそうなくらいのキスをした。






有岡「あー、幸せ!


ちょっと、つけてみて。

あっ、やっぱ、俺がつける!

Aが欲しかったのって、こんなのでよかった? 」






A「うん、こんなのが欲しかったの・・・


指輪の内側に、何か書いてある・・・」






2017.10.15 D to 私のイニシャル…



その後に


with love


と彫られていた。




有岡「愛を込めて…って意味。

  かっこつけてるとか思った?

  そういうリストがあってさ、その中から選んだの。


  貸してみ!」



前は右手の薬指に付けてくれたけど、

今は左手を支え、そっと薬指に通した。





有岡「サイズ、大丈夫だね、よかった」




A「ありがと。

  すごく素敵…」




手の甲を自分に向け、手を上げたり下げたりした後、

握り拳を作り、近くで見た。



こんな暗いところでも、キラキラと間接照明に反射して、とてもキレイだった。





有岡「あれ?もう一つ、プレゼント入れといたんだけど、どこ行った?」





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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年5月21日 18時

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