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46 Daiki 12/10-22 ページ46

Daiki



月曜日の早朝に、うちを出るのは申し訳ないからって、

夕飯後、東京駅まで車で送って行った。




A「また二週間後だね。

  この二週間を我慢したら、一週間後になって、

  そして一緒にいられるんだね」





有岡「だから、忙しいだろうけど、頑張ろうな」





目をうるうるさせ、俺の事を少しだけ見上げる。





A「うん・・・」




左手の薬指の指輪を、手ごと包み、

言葉にしなかったけど

『俺達、夫婦だかんな』って気持ちを込めて握った。





真っ暗な車内で、そっと口づけをする。




お別れの口づけをするのも、これを含めてあと二回。




「ここでいい」というので、ロータリーで降ろした。


俺も車から降り、荷物を降ろし、

そのまま、Aが小さくなっていく方を見ていた。

キャリーケースを片手で引き、振り向いて、手を振る。





Aの背中を、こんな風に、いつも見守っていけたらいいなって思って。








車の中で「一番最後に、やっと一緒に仙台間の新幹線に乗れるね」って言ってて。



通い慣れた仙台、東京の往復を、二人でしめられるのは、やっぱり嬉しい。

Aは、音楽聞いたりしてるのかな…

寝てるの?それとも起きてる?

俺に会えるの、楽しみにしてる?

そして、帰りは淋しがってない??



俺の知らない姿・・・・見るの楽しみだな。










12/22の金曜日。




明日は、引越の準備を始めるので、早く起きる為に、

やる事は、チャッチャと終わらせ、眠りについた。





翌日、すでに片付けを始めているAがいて、


ダイニングテーブルには、おにぎりとフルーツが並んでいた。




A「大貴、おはよ。

  朝ごはん、簡単でごめんね!」





有岡「うん、美味そうだよ。

  もしかして、食っちゃった?」





A「うん、ごめんね。

  今、お味噌汁、温め直すね」






昨日は、ちょっとお疲れ気味で気が付かなかったけど、リビングにも寝室にも、

段ボールが積まれていた。




A「はい、お待たせ!」




軽井沢のあの店で買ったお椀で、俺の好きな豆腐とワカメの味噌汁を出してくれた。


今日のおにぎりの具は、何かなー。


おっ!ソーセージじゃん!


いいね〜。





Aが、キッチンで作業をするのを横目に、

朝ご飯を、パクパク食べていたら、




A「大貴、ちょっと手伝って!」




と、声を掛けられた。


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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年5月21日 18時

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