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Daiki



翌週の土曜日、9時くらいに東京駅にAが着いた。


うちの最寄り駅までは電車で来ると言うので、待ってたんだ。





この一週間、ネットで物件見て、Aに送ったり、結構話し合いはしてきた。



まず場所は、千葉営業所寄りがいいよなって決まって。

相場と俺の給料の事考えたら、仕方ないんだけど、

Aの好きな駅近物件は無理そうで。

駅までチャリでもいいって言ってくれたけど、雨の日とか考えるとなー。

快速が止まらなくていいから、駅近にしよっかとか、かなり悩んできた。


2DKか1LDK辺りで、築浅がいいし。

駐車場付きで、スーパー近めとか。

賃貸だからさ、まあいい感じのがあったら決めたいねって。

完璧なのって、ないよねって話をして。




事前に連絡しておいた不動産屋に行き、候補の物件の間取り図を見せて貰った。

いいかなってのを4軒選んで、一つずつ車で連れて行ってもらった。

色々微妙で、すぐに答えは出せずに、また来る旨を伝えた。





有岡「もー二時か・・・

  飯食って、違う不動産屋に行くか。

  Aを実家に連れて行く時間、なくなっちゃうな・・・」




A「うん、仕方ないね」




その時のAの顔が、かなり寂しそうだった。

だから、夕飯を、うちの両親も連れて、Aの実家の近くで食おうかって提案したんだ。

そしたら、急に表情を変えて、お母さんに電話をしていて、

よく行くという中華料理屋の予約までしていた。



結婚の話が出るまでは、全然、実家に帰ってなかったみたいだけど、

今は、仲良くしてくれてて、ちょっとホッとする。









二軒目の不動産屋でも、三軒の物件にしぼって、見に行ったけど、

んーーーって感じだったな。




一度うちに帰り、Aの荷物を置いた。

うちの母ちゃんは、一週間、Aが来るのをずっと楽しみにしていて。

まあ、いいんだけど、俺達の会話に入ってくるし、ちょっと興奮し過ぎだな。





結婚式以来、お母さんたちに会うので、

結婚式の話とか、その後泊まったホテルがステキだったとか、

そのニット可愛いわねって、親子で話してるのを、

うちの母ちゃんが羨ましそうにしていた。

んーー、何か、娘とそういう会話したいらしいよ。

結婚式にそう思ったんだって。

Aとお母さんとめぐちゃんが、ネイルやメイク、ウエディングドレスやブーケとか、

そういう話をしてたのが、羨ましかったみたい。




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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年5月21日 18時

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