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最後に新婦から両親への感謝の言葉と言われ、何にも用意してなかったのに、
三分くらい話せたと思う。
職業柄だったら、嫌だなって思ったけどね。
その後、自分だけ事前に用意している、大貴から皆さんへの感謝とお礼の挨拶があり、
笑いと涙を交えながら、大貴が考えた、素敵な結婚式が終わった。
教会の外ではライスシャワーを浴び、そのまま全員で写真を撮る事になった。
秋の風にしては、少し涼しくて、
肩を出したドレスでは、ちょっと寒いなって思ってたら、
温かい腕が回って、まんまるの目で「大丈夫？」って優しく気遣ってくれて。
さっきまでの『何で言ってくれなかったのよ！』って怒りたかった気持ちが、
スーーッと消えて行ってしまった。
その後、建物の中に入り、写真撮影をした。
私達二人のもの、両方の両親と、そして家族全員で。
あっ、めぐの旦那さんのゴウくんは、やっぱりお仕事で来れなかったらしい。
その代わり、各家庭に一袋ずつ、パンが配られ、
ハナちゃんには、お気に入りのキャラクターをかたどったパンも配られた。
大貴からも、フラワーガールのお礼のお菓子をもらって、とてもご機嫌だった。
その後、家族10人で食事会が開かれた。
素敵なコース料理とお子様ランチ。
シャンパンやビール、ワインと、飲み物も運ばれて、
「サプライズ大成功！」という乾杯の音頭と共に始まり、
私達の小さい頃の話とか、大貴がどんなに私の事が好きかって、お義母さんが話したり、
めぐが無事に結婚出来て良かったと笑いをとったり、
楽しくて、十分満足な食事会だった。
それぞれの両親は、大貴が予約したというホテルに泊まるそうで、
お兄さん家族は、お兄さんが明日仕事なので、帰るとの事。
めぐも、まだ新婚さんだし、帰るんだって。
私達が、早く二人きりになりたいだろうからって、夕方にはそれぞれに帰って行った。
ドレスから、地味な私服に着替えて、介添えさんやスタッフの方にお礼を言い、
大貴に指をつかまれ、昨日泊まった、ホテルの方に向かった。
A「ねえ、ジェラート食べたい」
途中で、来るたびに食べているジェラート屋さんに誘った。
有岡「おぅ。
さっき、寒そうにしてたのに、大丈夫なの？」
A「え？
もう服着たから大丈夫だよ。
それに、温めてくれる人がいるじゃん」
有岡「あぁ、そっか」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年5月21日 18時
