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きっと「サプライズなんで」と聞いていたスタッフの皆さんは優しくて。
挙動不審な私に、一つ一つ説明をしてくれた。
めぐの結婚式の時に、母が「介添えさん」と呼んでいた人は、メイクルームに行く間に、今日の流れを説明してくれた。
着替え終わったら、さっき脇を通ってきた教会で式をあげるらしく、すごく楽しみになった。
メイクルームに入ると、スタッフの方々が
一斉に「おめでとうございます」と祝福してくれ、
まず、こちらを見てほしいと、大きな鏡の前に連れて来られた。
A「わぁーすごい・・・」
「新郎の有岡様が、三点選ばれまして
この中から、A様のお気に召されたものを
本日、着ていただきたいんですが」
ハンガーにぶら下がっているのは、端から
大貴オススメのビスチェタイプ
私が気になっていたフレンチスリーブ
もう一つはオフショルタイプ
一枚ずつ私の体にあててみたけど、よくわからない。
「どうですか?」
A「これは、やっぱりないんです。
多分、彼のイチオシなんですけど」
「ふふっ、そうですね。
新郎様、東京のショールームで選ばれたんですけど、
鎖骨がキレイだからこれがいい!って言ってたみたいですね。
でも、新婦様は、袖があった方がいいっておっしゃってるというので、
あと二つ、こちらの候補に入れさせていただいたようです」
A「あのー、どっちが似合うと思いますか?」
私の側にいるスタッフ二名が、目を合わせて、ニコッて笑っている。
仕事上、「こっち!」とは言えないのだろうか。
大貴に聞いたらいいのだろうか。
「A様は、華奢でいらっしゃるし、どちらもお似合いだと思います。
新郎様がデコルテを推されてたので、そうするとこちらのオフショルダータイプがオススメかと。
横一直線のこちらは、お姫様みたいで人気なんです」
そう言って、少し首をかしげて、どうします?って聞かれてるみたいだった。
A「じゃあ、これにします」
前に大貴と話してた時はフレンチスリーブがいいなって思ってたけど、
私と大貴の意見の、ちょうど真ん中みたいなこのオフショルでも、いいかなって思ってきた。
ドレスが決まり、ヘアメイクが始まる。
本当は、前開きのシャツなどを着てくるべきだったみたいなんだけど、
知らなかったからね、バスローブを借りることにした。
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年5月21日 18時