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Daiki
それからは、お互いの体温を感じながら、静かに花火を見ていて。
俺が、ビールを飲むため、少し体を離すと、ビックリして振り返り、
ビール缶を差し出すと、受け取り、少しだけ口に含んでいる。
多分、そんなに飲みたい訳じゃないのに、
俺が口をつけた缶に、自分も口をつけたいからなんじゃないかと。
公の場でキスをするのは恥ずかしいけど、間接キスならいいかなって思ってるんじゃないかと。
まあ、俺の勝手な想像だけどね。
きっと、聞いても「そうだよ」なんて言わないと思うから、聞かないけどさ。
そういう可愛らしいとこが、好きなんだよね。
花火が連発し始めて、スマホの時計を見ると、そろそろ終了の時間が近づいていた。
A「すごいね・・・キレイ・・・・」
始まった頃のテンションより、ずいぶん低めなのは、やっぱり寂しんだと思う。
思い出の花火を、スマホで写真を撮っている。
こんな風に、ゆっくりとした気持ちで、俺と密着して過ごす事も、あまりないからね。
俺も、寂しいし。
大きな花火が上がった後、真っ黒な空が、急に静かになった。
A「終わっちゃったね・・・」
有岡「うん・・・」
周りの人たちも帰る準備を始めていた。
立ち上がろうとしたAの耳元で、「ねえ」と声をかけると後ろを向いたので、ここでの二回目のキスを、軽くチュッてしたら、恥ずかしそうな顔をしてるわりには、横向きのまま、俺に寄りかかってきた。
俺の首の辺りに顔をうずめて、密着している。
そして、かなり小さな声で「好き…」と言われた。
だから・・・
有岡「知ってる」
って、ちょっと意地悪に言い、苦笑いするAと一緒に、記念の写真を撮った。
・
帰宅して、お風呂にお湯を貯めだしたAに「先に入れよ」と言うと、
一瞬、間を置いて「うん」と答えた。
Aは、お風呂に入る準備をしだしたので、俺は弁当箱を洗い、Aに呼ばれるのを待った。
・
・
昨夜も、Aと一つになり、何も身につけず、朝を迎えた。
今日は、仙台七夕まつりに行くんだけど、明日仕事で、俺が早く家を出るから、夜じゃなくて、夕方から出掛ける事になっていた。
会社の人の情報だと、今年は日程が週末にかかってるから、かなり混むだろうと言われたらしく、
ちょっと不安な気持ちがあった。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年4月13日 1時
