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Daiki
Aは恥ずかしそうに確認してきたけど、いちいち可愛らしいんだよね。
おもちゃみたいな指輪を、こんなに大切にしてくれてるし。
めぐちゃんの結婚式なのに、俺達の結婚式の予行練習のような気もしていて、
結婚式の疑似体験のつもりで、色んな事を見学させてもらうつもりなんだ。
Aと、親族の控室に入った。
新郎と新婦は、控室も別々なんだな。
だから、Aの家族だけだったし、ちょっとホッとした。
有岡「本日は、おめでとうございます」
そうそう、母ちゃんに言われてた事。
新婦の親族だけど、ちゃんとご両親にお祝いの言葉を言う事って。
ご祝儀も用意したんだけど、Aにチェックされて「多いから・・・」って一部返されたんだよ。
そんな事ってあるのかよ。
Aはいくら包むのかって聞いたら、
A「二人で10にしようと思うから、大貴は3でいいわ。
お友達の結婚式って感じでいいから。
あっ、お友達の結婚式の方が楽しいから、それに比べたら多いね」
なんて言うしさ。
で、差額の7は、Aが出してるんだろ。
A「妹は可愛いから、いいの！
知ってると思うけど、私、貯金あるし。
誰かさんは、お金を貯めてるからね、これでいいの！」
ぐうの音も出ないよ。
男として、そんなんでいいのかって思うけど。
こういう時は、お言葉に甘えちゃう年下男子でいいみたいなんだ。
俺の貯金次第で、Aの婚期が決まっちゃうんだからね。
A母「大ちゃん、忙しいのにありがとね。
硬く考えないで、Aの隣にいてくれればいいからね。
あぁ、それから、母の日のお花、ありがとね」
お母さんは、いつも気を遣ってくれて、感謝してる。
お父さんは、やっぱり娘を嫁に出すと思うと淋しいのかな・・・
いつもにも増して、静かだし。
Aも結婚したら、娘が二人ともいなくなっちゃうんだもんな・・・
・
しばらくすると、係りの人に呼ばれて、その「神前式」とやらが始まった。
Aの真似をしてればいいんだよな。
今日のめぐちゃんは、「白無垢」と「綿帽子」っていう姿だって、さっきAに教えてもらった。
さすがのめぐちゃんも、今日は静かで、らしくないんだよね。
当たり前か。
・
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年4月13日 1時
