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大貴は、嫌な顔、一つしないでそう言ってくれた。
一緒の部屋に泊まれるよって言ったからかな。
かなり喜んでたんだよね。
ボーナスも出るし、もう一泊追加でお願いしたから、
土曜日の朝、仙台を出て、月曜の早朝に仙台に戻ろうって事になった。
大貴も、そこから出勤だね。
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当日は、ホテルで直接待ち合わせた。
ロビーで待っていると、大貴もすぐに来た。
A「大貴、おはよう。
今日は、よろしくね」
有岡「おはよ。
うん、よろしく!」
大貴はすでに礼服を着ていて、いつものスーツのイメージと違い落ち着いていた。
A「大貴、今日もカッコいい・・・」
ちょっと小さな声で伝えたら「うるせー」って言って、耳を赤くしている。
A「私、着替えてくるから、ここで待ってて。
あっ、泊まるための荷物、預けておいてもらえる?」
有岡「うん・・・やっとく」
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今日は、月曜日の朝、出勤するため用のスーツを着てきたので、式用のドレスに着替えなくては。
いつもと違う、パールのピアスとネックレスを付け、
髪の毛は、前髪を分け、今日の為に買っておいた、パールのついたバレッタを耳の上あたりに付けた。
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A「大貴、お待たせ」
有岡「おっ、やっぱ違うよな。いい感じだよ」
A「ごめん、今日はピアスとネックレス違うのしちゃってるけど」
有岡「わかってるよ、大丈夫」
A「だから、これをこっちに付けてみようかと思うの・・・」
右手の薬指についている、結婚を約束した指輪を外した。
普通は婚約指輪っていうんだけど、これは婚約指輪を約束した指輪なんだよね。
外した指輪を、左手の薬指にはめようとした瞬間・・・
有岡「待って!」
A「え?」
有岡「俺がはめてみたい。ちょっとした練習」
そう言って、私の手から指輪を取り、大貴の左手は私の左手を支え、
ゆっくりと指輪が薬指に入ってきた。
有岡「ここに指輪するの、初めて?」
A「やだー、言ったじゃない。
この指輪が、人生初の指輪だって」
こんな歳なんだから、同じ事を何回も言わせないで欲しいよ。
恥ずかしいじゃない。
A「多分、婚約者って紹介されると思うから・・・
大丈夫だよね」
有岡「うん、大丈夫だよ」
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作者名:やまぱん | 作成日時:2017年4月13日 1時