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カウンター越しにまた頭をワシャワシャされた。
有岡「嬉し泣きかよ。
今日は、これからまだまだ嬉し泣きさせちゃうかんな！」
A「やだ・・・・ばか・・・・」
キッチンに回り込んできて、私の手を引っ張り、隣の部屋の扉を開けた。
有岡「おおっ！こっちは寝室なんだね。
ダブルベッドの為の部屋って感じ。
なんだよ、これ。
俺の場所に、ペンギンが寝てんじゃねえか」
A「可愛いでしょ！
その子は、大人しく寝てるからねー」
大貴の枕で寝ているペンギンのぬいぐるみを持ち上げ、サイドテーブルの上に置いた。
有岡「俺が来てる時は、ここ。
おとなしく寝てなくても、可愛いでしょ？」
A「可愛いのは、可愛いよ。
可愛いけど・・・・
キャッ！」
突然、私に後ろから抱きつきながら、ベッドに倒れ込んだ。
有岡「けど、何？」
大貴に背中を向けたまま
A「かっこいい大貴の方が好き・・・・」
有岡「えー、Aったらいやらしいー。
こんな感じ？
『A…こっち来いよ…』
どお？かっこいい？」
A「まあ、かっこいいかな」
有岡「全然、心がこもってねえし」
大貴は、上半身を起こし、ベッドから降りた。
私も同じように降りると、また手を引かれて移動した。
有岡「ここは？トイレか・・・。
こっちは？
おっ、洗面台と脱衣所。
そして、この扉の向こうは、お風呂！」
そう言って、浴室の扉を、押して開いた。
有岡「おぉ！広いじゃん！
これだったら、余裕で二人で入れるな。
もう、お風呂作ってもいい？」
A「いいよ････」
大貴が、操作パネルをピコピコといじると、お湯が貯まりだした。
前、住んでたとこと全然違って、私は説明書を読みながら、お風呂を作ったのに、大貴は、やっぱり色んな経験を積んでるんだろうなって思わせる行動だった。
私・・・・変な顔でもしてたのかな。
有岡「実家のと同じなんですけど、何か？」
A「べ、べ、別に？！
段ボールの中から、大貴のパジャマとパンツ、出さないと」
そう言って、浴室を後にした。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年3月6日 21時
