君に触れたい 6 (Daiki.A) (ページ4)

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そしてゆっくり動き出した。

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有岡「A・・・・好きです。

　本当に大好きです。

　もうこの一週間、辛くて、会いたくて。

　 Aがいない生活が、耐えられなかった。

　さっきも言ったけど、ちゃんとお金を貯めて、今年中には、籍を入れられるように、頑張るから。

　そしたら、転勤先からも帰ってこれると思うし、仕事辞めたいなら、それで辞めちゃってもいいし。

　俺に、もっと頼って欲しい。

　転勤を言われたんだけど、どうしようって相談してほしかった。

　遠距離だって、俺達、やっていける自信あったし」

そう言うと、私の肩をつかんで、クルッと前を向かされた。

向かいあって、私の目をじっと見て････

　

有岡「だから、また付き合ってほしい。

　結婚を前提に、付き合ってください」

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「はい、お願いします」ってあっさり言っていいのかどうか、わからなかった。

別々に生きていこうって決めるのに、一カ月、悩んだんだから。

でも、あの時とは違う事・・・・大貴が結婚を考えてるんだって、知った事。

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なんて返事をしようか、下を向き、目をそらしていたら

有岡「Aだって、ずりいじゃん」

そう言って、私の耳たぶを、親指と人さし指で、軽くつかんだ。

有岡「俺があげたピアス、まだしてるじゃん」

つかんだ指が離され、すぐに開いた手が、ゆっくりと耳から首を伝っていった。

鎖骨まで降りると、人さし指で、鎖骨を肩口の方からスーッと真ん中に向かって撫でてきた。

そして、オープンハートのペンダントトップをつかんだ。

有岡「これも・・・・」

大貴の声は、ちょっと怒ったようにも聞こえ、肩をすくめて、下を見ていると、今度は、大貴の両手が、私の頭をつかんだ。

上を向かされ、大貴の目を見ると、ゆっくりと顔が斜めに近づいてきた。

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そして・・・・・・キスをした。

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チュッて軽く触れるだけのキス。

それでも、大貴の気持ちが伝わってきて、苦しくなった。

有岡「もうAの気持ちは、離れちゃってるの？

　返事・・・・聞かせて」

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