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手洗いとうがいをした後、早速、大貴はストーブを開けてくれていた。
ストーブって、電気ストーブの事なんだけど、カチンッとスイッチをONにすると、じわーってオレンジ色に明るくなり、温かくなった。
二人で並んで、ストーブの前にしゃがみ、両手をかざした。
外から帰ってきたばかりだという事、そして手を洗った後だって事で、冷たくなった手が、ジンジンと温まってきた。
しばらくしたら、逆に熱くなって、二人とも立ち上がった。
A「いい感じだね、結構温かいし
重かったよね、ありがとう」
有岡「軽かったから、大丈夫」
大貴はストーブのスイッチを切り、私の腕を引っ張り、ベッドに腰かけた。
そして、隣に私を座らせた。
私の腰を抱き、顔をくっつけた。
有岡「A････余計な事聞かせちゃって、悪かった。
でも、今の俺には関係ない事だから・・・それは分かってくれるよね」
A「大貴を信じたい・・・
それに、大貴はモテると思ってるから、そのくらいの話は、いっぱいあると思うし・・・」
有岡「うん・・・・信じて・・・」
A「出来れば、聞きたくなかったけどね。
同じ会社の子なんだね・・・
横浜支店には転勤したくないな。
でも、赤ちゃん産むのに、辞めちゃうかね」
有岡「もう、その話はやめよ！
どうでもいい事だろ」
A「ねえ、私の事、一番好き？」
有岡「好きに決まってんだろ。
一番とかじゃなくて、Aだけが好き・・・」
いつものように、おでことおでこをつけ、その後、キスをした。
大貴の優しいキス。
その後は、ちょっと大人のキス。
軽く二回チュッチュッとキスをして、顔が離れていった。
大貴の親指が、私のビタビタになった唇とその周りを拭いてくれた。
有岡「あー、続きしてえけど、アレがないんだわ。
ねえ、スーパーへ買い物行く？」
A「うん・・・暗くなる前に行ってこよっか」
時計は、まだ三時前を差していた。
A「今日の夕飯は、何にしよっかな。
一人じゃ、中々作らないものにしよっかな」
わざわざ仙台まで来てくれたんだから、それだけで、私の事本当に好きって分かるし。
東京で一緒に暮らしてた時みたいに、徐々に戻っていけて、本当に嬉しかった。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年3月6日 21時
