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そう言って、ハイカットのスニーカーを脱ごうとしたので
A「ちょっと待って！
ここで、待ってて！」
有岡「え？何で？
洗濯物？
別にいいじゃん、今更、何だよ」
A「大貴・・・・
今の私達の関係は・・・・元カレと元カノだからね。
ホントは、手を繋がれた時に言うべきだったんだけど、『結婚して』って言う前に、もっと言う事があるはず。
私は、お見合いをして、返事をまだ保留にしてるんだよ・・・・」
大貴は、ハッとした顔をしている。
きっと、久しぶりに会った、恋人たちくらいに思ってたんだろう。
仙台に来る前・・・・どんな気持ちだったか思い出して・・・・
そんな大貴をほったらかして、私は室内に干してある洗濯物を、片付け始めた。
スーパーの袋を、玄関の上がり口の所に置き、悲しい顔をしてこっちを見ている。
何を考えてるんだろう。
何も言わずに、突っ立ったままになってしまった。
洗濯物を片付けたので、大貴のいる玄関に行った。
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有岡「A・・・・ごめん・・・・俺。
Aに会えて嬉しくて・・・・
Aにフラれたの、忘れてた」
A「うん・・・・」
有岡「まだ返事保留にしてるって、もしかして、その人と結婚するかもしれないの？
俺より、その人がいいの？
だよね、俺が頼りなくってフラれた訳で、財力もあって、こんな遠くで仕事しなくてよくなるんだもんね、
そっちのほうが・・・・いいか・・・・。
たった300万もすぐに用意できないなんて、ダメだよね」
A「大貴・・・・ごめん。
片付けたから、あがって・・・・
今度は、これを冷蔵庫にしまいたいの」
話しの途中で、申し訳ないって思ったけど、冷凍庫に入れたいものがあったので、スーパーの袋をキッチンに運んだ。
大貴は、しゃがんでスニーカーを脱ぎ、靴を揃えて、ゆっくり入って来た。
リュックを廊下に置いたのまでは、視界に入っていたけど、
ミネラルウォーターを冷蔵庫の上段へしまおうと、背伸びをした瞬間・・・・
後ろから手が伸びてきて、しまってくれた。
そして、冷蔵庫の扉を閉められ、そのまま後ろから抱きつかれた。
大貴の口元が、私の耳のちょっと上にくっついた。
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年3月6日 21時
