13 ページ13
・
A「あっ、ありがと。
今日は、お母さんに言って出かけてきた？」
有岡「うん、言ってきた。
あ、無事に会えたって連絡しとこ。
俺が死んじゃってるんじゃないかって、心配してるかも」
A「大袈裟・・・」
有岡「バカ・・・・ホントだよ。
ずっと暗−く、引きこもってたんだかんな！」
A「・・・・・ごめん。
お母さんに、よろしくお伝えください」
大貴はスマホをいじりだした。
私は、リビングにある鏡に自分の頭を映した。
これが収まる所は、ここでいいのか･･･
大貴のご家族にまで大切にされ、身に余る思いだった。
スマホをテーブルに置き、またリュックの中を覗いている。
有岡「はいっ、これ。お土産」
受け取った小さめの箱は、見慣れた包装紙に包まれていた。
その箱は、確実に私の大好きな物が入ってるのがわかり、顔が緩んでるのがわかった。
A「わー、私の大好きなチョコ！
ありがと！嬉しい！
今、何時？まだ、大丈夫かな？食べても」
有岡「時間？そんな事、気にするようになったの？」
いつも、遅い時間でも、コソコソとチョコを食べてたの、バレてたんだ。
ラッピングをはがして、大粒のトリュフを口に入れると、柔らかい甘さが、とろんと広がってきた。
有岡「たまに、チョコに嫉妬するんですけど」
A「変なの！
はい、大貴もどうぞ！」
大貴の口に一粒入れると、大貴だって笑顔になってたよ。
せっかくなので、紅茶を入れて、甘くなった口の中が、優しい渋さと合わさって、より笑顔になっていった。
有岡「彼女がいると、やっぱり生活がうるおうな」
猫舌だから、こっそり氷を一粒入れといたので、少しだけフーッとして、少しずつ飲んでいた。
大貴が言うように、こういう時間が、幸せだし、癒されるなって思ったな。
お互い、一週間離れてたから、思う事なのかもしれないけどね。
・
マグカップを洗いながら、リビングを見ると、誰かとLINEをしながら、笑ったり声を出したり、そんな姿が見えて、これこそが、私が憧れてたカウンターキッチンだなって思った。
・
A「大貴、歯ブラシこれね」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 988人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年3月6日 21時
