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有岡「ここ？」
駐車場広めのスーパーは、今まで大貴と行ってたとこなんかより、全然広くて。
まあ、田舎だからって言えば、そうなんだけど、やっぱり、ワクワクするよね。
店内に入ると、すぐカゴを持ってくれたんだけど、私の営業カバンも持ってるので、申し訳なくて、
有岡「これ使おうよ！」
東京で行ってたスーパーでは、狭くて使わなかったけど、今日は、買い物カートを大貴が押してくれる事になった。
私がカゴに商品を入れようとすると、いつもいい位置にカゴがあり、着かず、離れずの距離が、丁度良かった。
つい、絹ごし豆腐を入れながら「ふふっ」て笑ってしまって、
有岡「なんだよ、何？どうした？」
A「え？････カート引くの、上手だね」
有岡「何それ。あんま嬉しくないんですけど」
A「何で？褒めてるんじゃん！」
有岡「俺だって、もっと役に立つこと、あるでしょ？」
A「うん、あるよ。ふふっ」
たいして意味のない会話も、やっぱり嬉しくって。
からかったら、面白いし。
でもね・・・・
ねえ、大貴・・・・今の私達の関係
まだ恋人同士に戻ってないの、わかってる？
ご飯食べた後は、ちゃんと覚えてたよね････
何度も････何十回も、一緒にスーパーに来てるからか、一週間前に、戻ってしまってる大貴に、どう切り出そうか、考えてた。
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買い物袋を持ってくれたので、私は自分の営業カバンを持った。
当たり前の様に、手を握られ、またポケットの中におさまった。
A「ここから、五分かからないくらいのとこなの。
不動産屋さんのHP見て、決めちゃったんだけどね。
値段が安いし、広いし、築年数４年だしって決めたんだけど、なんか、他のお宅は、新婚さんとかまだ小さいお子さんがいる人ばっかりで、女子が一人で住んでるのって、私だけみたいなの…」
有岡「いいじゃん、俺がいるんだからさ」
A「ねえ大貴・・・・」
有岡「ん？」
くりくりの目を、もっとくりくりにさせ、首を傾けている。
A「とりあえず、入って・・・・」
あっという間に着いて、二階の私の部屋に招き入れた。
有岡「お邪魔しまーす！
わぁ、Aの匂いがする！」
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作者名：やまぱん
| 作成日時：2017年3月6日 21時
