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第五十九章 ページ48

「あれ?土方さん、千鶴は?」


「あいつなら、伝令に行かせた」


「そう....って、は!?チッ」


夜になり新選組は警護の任に当たっていた

千鶴の姿が見えないため探していると、土方さんの口から出た言葉に頷くが、伝令に行った?と頭がちゃんと働いた瞬間今頃鬼達に出くわしてるであろう千鶴の元へ急いだ

後ろで土方さんが何か言っていたが、そんなものは聞こえないふりをした




「ーーー千鶴!!」


「夕奈ちゃん!!」


千景に迫られている姿を見つけ、駆け寄って二人の間に割って入る


「...夕奈か」


「千鶴が望んでそっちに行くならいいけど、望んでないのに連れてくのは見逃せないな」


背に千鶴を隠すようにして立ちながら、千景を見据え言い放つ


「ふん、そいつの正体を知ってて言っているのか?」


「勿論。【全部】知ってて言ってる」


「ほう...やはり説明してもらわねばなるまい。池田屋、禁門、そして今。全て話してもらうぞ」


(やっぱめんどい事になった。これ以上深く関わったら、後が大変になるから嫌だ)


千景はそんな私の心情など知る由もないため、こっちに向かって手を伸ばしてきた

その瞬間ーーー


「おいおい、こんな色気のない場所、逢い引きにしちゃ趣味が悪いぜ」


左之さんとはじめくんが来てくれた


「またお前達か。田舎の狗達は目端だけは効くと見える」


「それはこちらの台詞だ」


「原田さん!斎藤さん!」


私達を庇うようにして立ち塞がる二人を見て千鶴が安堵の表情になる
そして、千鶴の肩に手が置かれ後ろを振り向けばそこには土方さんもいた


「下がっていろ。桐生、お前は何か一言言ってから動きやがれ」


「でも、来てくれたじゃん」


私の言葉に土方さんは小さく口角を上げた後、千景達に視線を移す
場違いだけど、今の顔かっこよかったです土方さん


「ふっ、将軍の首を取りに来たかと思えば、こんな餓鬼一人に一体何の用だ?」


「将軍も貴様らも今はどうでもいい。これは我等鬼の問題だ」


「鬼だと?」


【鬼】というワードに千鶴は顔を歪め少し俯く
そんな彼女に少しでも安心してほしくて、私は微笑みながらくしゃっと頭を撫でた
すると千鶴は先程よりほんの僅かに表情が和らいだ

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設定タグ:薄桜鬼 , トリップ , 原田落ち   
作品ジャンル:アニメ
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ぷー(プロフ) - 神崎舞様。気付かず申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。早急に直させていただきます。また何か気付いた点などがございましたら、仰って頂けると嬉しいです。コメントありがとうございました。 (2017年8月18日 11時) (レス) id: 557e5927c8 (このIDを非表示/違反報告)
神崎舞(プロフ) - 名前変換されないで夕奈のままになってる話が何話かあるのですが? (2017年8月18日 9時) (レス) id: 348d6ee4b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷー | 作成日時:2017年8月17日 11時

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