一児の母が薄桜鬼の世界へ！？母は強し！《參》《薄桜鬼》

第四十六章 ページ21

「左之さん、周りの視線が痛いんだけど...側から見たら男が男を抱き締めてるようにしか見えないよ」


「かまわねぇ」


いや、かまうだろ
困ったなぁと思い苦笑いしながら、傷口の手当てをしたいと伝えると渋々離してくれた


「取り敢えず応急処置しとくか。見せてみろ」


離れてから左之さんは綺麗な布を会津藩士から受け取り、肩の傷口にそっと当ててから取れないように縛る


「っ...！」


縛った時に痛みを感じて顔を歪めると、目の前の人は心配した表情で顔を覗き込んできた


「すまねぇ、痛かったか？」


「平気、ありがと」


これ以上心配かけるわけにはいかないと、強がって少し笑みを浮かべた



御所に討ち入った過激派の長州達は戦死、または生き絶えたが、逃げ延びた者が京の都に火を放ち市中の民家27511戸、土蔵1207名、寺社253が焼失、あの祇園会の山鉾も23機中22機が失われた

この後、長州藩は朝廷に刃向かう逆賊として扱われて行く事になる


これが禁門の変と言われる事件
歴史に語り継がれて行く事になるーーー



第四十六章
￣￣￣￣￣

(左之さんに抱きしめられた時、ドキドキした。この感情に、気付いてはいけない...)

(次こそは、何があっても夕奈を守り抜いてみせる)

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