4 ページ4
主な過ごし方を根掘り葉掘り聞かれ、2人は同時に「「ありえねー！！」」とかなんか叫びながら天を仰いだ。
いったい2人が何に対して有り得ないと叫んでるか分からない訳でもないけど、そこまでのこと？と思うことはさして変わらず。
「でもでも、家に帰ったらその、いちお、恋人っぽいことはしてるよ？」
「でも？帰る前は？学校は？しかもデートは無いんでしょ？」
「まぁ、無いね？」
「そのスキンシップだって、本当は付き合う前からふっかにされてたんじゃないの？」
「.......そうなんだよね。」
ふっかの気持ちを知って、両思いになって、付き合えた。それだってどんなに奇跡的なことかも分かる。よくテレビや小説で運命とは奇跡の産物だなんだと言ってるけど、体感したらその言葉の意味がよりわかった気がした。
特に私とふっかなんて、すれ違いもいいところだったのだから、尚更そう思う。
付き合う前なんて適当に理由をこじつけて触れてきたりなんだかんだと言うことは、まぁあった。私には、嫌がらせの一環として受け取ってたこともあって、だからそこ、それが全くの違う意味を持った行動をとる今、過度に緊張している。
「...私は、幼馴染っていう名前がついてるだけの、他人の時と比べたら全然今が嬉しいから...。」
思い出してふと零れる。
そんなふっかの理不尽な行動を受け取り続けていたのは、やっぱり根底に【ふっかが好き】という気持ちがあったからで。
やましい気持ちしかないこの下心がこうして形になって、報われているだけでも、多少恋人としては物足りなさはあっても、嬉しい感じる気持ちだって嘘では無い。
寧ろもう、おなかいっぱい、まで来てる。
「謙虚だ...。」
「健気すぎる...。」
なんか涙ぐみ始めた2人にとりあえずティッシュを渡そうとしたら、その手を2人が掴んだ。
何事かと驚くのは今日で何度目か分からないけど、2人がもう感極まっているので何も言えない。というか、この状況で言えるわけなかった。
「ぜっっっったい！！俺たちが進展させっから！！！」
「Aちゃんが今よりもっと幸せなことがあるって知って欲しいから！俺たち頑張る！！」
「う、うん？ありがとう？」
「はい、そこまで〜。」
「ふっか！おかえり。」
2人の圧に押し切られそうになった時だった。その間を無理やり入るようにして来たのは、日誌を終えてもどってきたふっかだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 356人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
函娘(プロフ) - ずっきーに様、ありがとうございます！！上手くキュンとして貰えたのがもう嬉しいです！！ (10月3日 5時) (
レス) id: f828428891 (このIDを非表示/違反報告)
ずっきーに(プロフ) - はじめまして！今日一気見させていただきキュンとドキドキで面白かったです。更新楽しみにしてます。 (10月2日 23時) (レス) id: 386b7f6774 (このIDを非表示/違反報告)
函娘(プロフ) - よちよち様、ありがとうございます！マイペース更新なのでどかっと更新したり一日あけたりしてますが、最後までお付き合いいただければと思います( '∀︎' ) (10月2日 17時) (レス) id: f828428891 (このIDを非表示/違反報告)
よちよち(プロフ) - 初めてコメントします。物語を読んではまりました。続き楽しみです。 (10月2日 11時) (レス) @page1 id: 4e991b48a4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：函娘 | 作成日時：2023年10月2日 10時
