とあるライバーの兄妹3【2j3j】

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普段は自身のあまりに冷たい体を考慮して自ら触れてこないのに
今はこんなにも強い力で手を握りながら荒い呼吸を繰り返す



悲しそうだったり寂しそうだったり
きっと昔に経験したと思われる事柄が起こると
そんな素振りを見せることは今まであったが

人に対してこうなるのは初めてみた
なんだ、この人の何がそんなにお前を…




一瞬"兄妹"という単語が頭に浮かんだが直ぐに消した
安易に考えるなその可能性を





ピアス、こいつの初配信と同じ始まり方、デスボイス…
こいつの興味を引くものばかり




同業者とはいえ
またこいつに変なご執心を抱いて近寄ろうとする輩かもしれないだろ

今まで本当に、何人いたと思ってるんだ
少しでもその可能性があるなら疑え

疑わなければ守れないものもある





剣｢うん、その調子
いいね…
大丈夫大丈夫…｣





加賀美ハヤト……何か、あるのかもしれない
あまり、2人を会わせない方がいいのかも

同じ事務所に入る以上、ずっと対面させないのは難しいだろうけど
それでもこんな様子をみてはどうなる事かと心配になる






あ｢はぁ………はぁ……ふぅ……｣






ようやく落ち着きを取り戻したAが
疲れたのか僕の肩に頭を乗せたのを見て一安心する






…焦ってしまって忘れていたけど
僕たちは今配信中だ



PVの為にAがミュートにしたおかげで
僕たちのやり取りはリスナーに聞かれてないものの

PVが終わってもなおミュートになったままの僕たちにリスナーは疑問を持ち始めている






剣｢…配信、適当に言っておくから今日はもうやめておけよ｣



あ｢…ごめ……｣



剣｢大丈夫だって、謝るなよ｣






.








.







剣｢いやぁ〜良かったですね社長のPV
まさかにじさんじに新たにデスボの持ち主が現れるとは！｣





＞あれ、みかどこいった？

＞食ったんかアゴ





剣｢誰がカニバリズムですか


ととが毛玉吐いたんで片付けに行きました
もうね、すごいですよ
歩きながら吐きやがったんで道作ってました

せめて止まってやれよ
あいつ当分帰ってこないですよあれは｣





＞毛玉ロード(嘔吐物)

＞やるよな猫って

＞最悪w吐きながら歩くなよととw






剣｢…てか社長の配信終わっちゃいましたね
まぁ目的は達成してるんで、短いけど今日はここまでで｣




＞えっっっ、短っ

＞もう！？早ない？





剣｢明後日またこいつと配信やるから
はい終わり〜
僕もあいつもあした朝から用事あるんでね
皆さん良い夜を｣

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