天竺の王の子育て (ページ3)

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イザナside

時は過ぎて律はあっという間に15歳。梓は8歳になった。尚律は今絶賛反抗期中である

『おはよ』

梓「ママ！おはよ！！」

律「……はよ」

挨拶するだけまだマシか……

律「いつになったらバイクくれんの？」

オレの顔を見るたびにバイクの話をする

イザナ「そんなにバイクに憧れてんのか？」

律「だってかっけぇじゃん。親父もバイク乗ってたんだろ」

イザナ「まぁ、そうだけど……今の時代に無免許運転させるわけねぇだろ。免許取ったらオレのバイクやるよ」

律「約束だかんな！！」

梓「もうお兄ちゃん凶暴すぎ！！」

『誰に似ちゃったんだろうね～』

なんてジト目でこちらを見てくるひな……

梓「パパも昔喧嘩してたの？」

『そうだよ。梓は危ないからやめようね』

梓「怖いからやらないよ。それよりこの前健人君がね～」

「「ﾋﾟｸｯ)」」

律「まさか彼氏だなんて言わないよな？」

イザナ「最低限そこらの雑魚は倒せるんだろうな？」

梓「そ、そんなんじゃないし！！ただのお友達だもん！！」

「「本当に？」」

梓「～！！もう！パパもお兄ちゃんもしつこい！！」

ちょっと心にくる……

『あんまり女の子の事情を根掘り葉掘りするもんじゃないよ～？』

梓「流石ママ！！というか今時不良なんて早々いないし！！」

『はいはい。朝ごはん食べな～学校遅れちゃうよ？』

梓「ママ！今日も髪やって！！ハーフツインね！！」

『自分でできるようになろうね？』

梓「ママがやる方が綺麗なんだもん」

『もう……』

律「飯食ったから学校行ってくる」

『行ってらっしゃい！』

イザナ「気を付けろよ」

律「ん、」

返事はそれだけかって言いてぇけど……オレも昔やんちゃしてたから言うに言えねぇ……

『はい、梓。準備完了！！身だしなみ整えて学校行っといで』

梓「はーい」

やっと二人きりになれた

『今日はお仕事お休み？』

イザナ「嗚呼」

カチャカチャと洗い物をしながら聞いてくる

『そっか、今日はゆっくりしようね』

なんてニコニコ笑いかけてくるひなはいつまで経っても変わらず綺麗だ

ﾎﾟｽｯとソファに座るひな。そこにｺﾞﾛﾝｯと太ももに寝転ぶ。ここからは2人の時間だ

『いつもお疲れ様』

と頭を優しく撫でてくれる

イザナ「ひな……」

『ん？』

イザナ「愛してる」

『！私も愛してるよ』

起き上がり何度も角度を変えてキスをする。時より溢れるひなの甘い声……