堪忍袋の緒が切れる瞬間 (ページ6)

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ジェイドside

震え上がる程の恐怖……
あんなに温厚だった彼女に……優しい目を向けてくれた彼女。そんな彼女に冷たい目線を向けられている

冷や汗が止まらない……息をすることさえやっとだ

ﾌﾛｲﾄﾞ「ッ俺はちゃんとヒナのこと好き……今更かもしれないけど……でも！」

『言い訳？見苦しいわね』

ﾌﾛｲﾄﾞ「ヒナ聞いて」

『名前で呼ばないで』

ﾌﾛｲﾄﾞ「ねぇ……」

『そろそろ授業が始まるわ。先に失礼する』

ﾌﾛｲﾄﾞ「ヒナ！待って！！」

と呼び止めるがフロイドの手はヒナさんの腕にさえ触れずに空を切った

ﾌﾛｲﾄﾞ「っ」

ボロボロと涙を溢すフロイド……
僕は大きく息を吸った。彼女は怒らせてはいけない

忘れてはならなかった彼女は"海のギャング"ということを……下手をすればこちらが喰われる。いくら温厚とは言え彼女も捕食者なのだ

フロイド。逃した魚は大きいですよ。と思うと同時にとんでもない方を恋人にしてしまいましたねとも思った。手を引いた方が安全だと思うが……

ﾌﾛｲﾄﾞ「ﾋｸｯヒナ……ヒナ……！」

どうもフロイドは彼女に依存しているようだ。やめておけと言ってもきっと聞かないだろう

ﾚｵﾅ「おい。お前らいつまでここにいる気だ」

ﾌﾛｲﾄﾞ「トド先輩……」

ﾚｵﾅ「にしてもいい女だったな。嫁にしたいくらいだ。」

ﾌﾛｲﾄﾞ「ダメに決まってんじゃん……なに言ってんの？」

とフロイドが睨み付ける

ﾚｵﾅ「ほとんどお前から捨てたようなもんだろ？俺が貰ってもどうとことないだろ？」

ﾌﾛｲﾄﾞ「トド先輩には絶対渡さねぇから」

ﾚｵﾅ「お前なんて眼中にないと思うが？」

ﾌﾛｲﾄﾞ「は？」

ﾚｵﾅ「なんでもねぇよ。とっとと出てけ」

と植物園を追い出されてしまった

ｼﾞｪｲﾄﾞ「フロイド。教室に行きましょう」

ﾌﾛｲﾄﾞ「うん……」

元気がない……まぁ……当たり前と言えば当たり前か……

＿＿＿＿

ｸﾙｰｳｪﾙ「遅刻だぞリーチ兄弟」

ｼﾞｪｲﾄﾞ「すいません。少し話が長引いてしまいまして」

ﾌﾛｲﾄﾞ「……」

ｸﾙｰｳｪﾙ「？フロイド。お前目が赤いぞ」

ﾌﾛｲﾄﾞ「ダイジョーブでーす」

と言ってガタッと乱暴に席に着くフロイド

ｸﾙｰｳｪﾙ「ジェイド。なにかあったのか？」

ｼﾞｪｲﾄﾞ「……まぁ……ちょっとトラブルが……」

ｸﾙｰｳｪﾙ「……そうか。お前も席に着け」

ｼﾞｪｲﾄﾞ「はい」