悪女さんはゆっくり過ごしたい (ページ4)

今日:7 hit、昨日:6 hit、合計:509 hit

3 ページ4

メイドside

『おぉ……10人全員来たね』

ピシッとしたスーツのカエデ様の姿

ﾒｲﾄﾞ「当たり前です！」

執事「カエデ様をお一人にはしませんよ」

『いいね。いい感じにイカれてる♪』

昔からカエデ様は不思議な人だ。そして心が広く優しい。妹のハル様はカエデ様と違ってこう言ってはなんだが……面倒なお方だ

ここにいるメイドや執事は元はハル様についていた者ばかりだ。
だからハル様の本性は知ってるしいつかカエデ様の元で働きたいと思っていた者も多い。だからこうして着いていくことを決心した

『さて、新しい家に行くとしよう！みんな手を繋いで』

「「？？」」

『ほら、早く。』

訳がわからないままみんなで手を繋ぐ

『よし、それじゃあ"飛ぶ"よ』

ﾒｲﾄﾞ「へ？」

ﾋﾞｭｫｫｵと強い風が吹く
目を開けると目の前には立派なお屋敷が

『ここが家だよ』

執事「い、いったいいつ建てたんですか？」

『10日前』

ﾒｲﾄﾞ「嘘……」

『本当だよーん。ほら中に入った入った！』

とグイグイと背中を押され中に入る

部屋やトイレ、お風呂、キッチンを案内される。荷物も整頓し終わった頃

『さて、改めて自己紹介をしてもらおう。左から順に頼むよ』

「は、はい！ミカといいます！！メイドになって日は浅いですがよろしくお願いします！！」

『ミカちゃんね。はい、次』

「れ、レンカです」

「ユキです！」

「ユミ……です」

「レベッカです」

『次は執事達だね』

「レインです」

「ヘンリーですっ！」

「ロンっす！」

「レオンです。よろしくお願いします！」

「……レンです」

『オッケー。よろしくね』

わ、やっぱり優しい……

『？どうしたのユキ』

ﾕｷ「えっと……私ハル様に怒鳴られるのが毎日だったから名前は呼んでもらえなかったし……叩かれてたから……そのカエデ様は優しいなぁと思いまして……」

『叩かれた？！大丈夫？怪我は？！いやじゃなかったら見せて？治してあげる！』

なんてオロオロする。ただのメイドにどうしてそこまでするんだろう……

ﾐｶ「？どうしたんですか？」

『私がいいと言うまで各々楽にしてて。ユキの傷の具合を見るから』

ﾕﾐ「け、怪我してるの……？大丈夫……？」

ﾕｷ「た、大したことないよ！大丈夫だから……ね？」

『ほら、部屋行くよ』

ﾊﾟﾀﾝｯ

『あーぁ……女の子なのにこんなに傷作っちゃって……今治すね』

と暖かい空気に包まれる