才能マンの兄もまた才能マン (ページ9)

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流星side

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ

『ん……』

朝……起きねぇと

時刻は4時半顔を洗い歯を磨きジャージに着替えて走りに行こうという瞬間

勝己「兄ちゃん……俺も走り込み行く……」

珍しく兄貴呼びではなく兄ちゃんと俺を呼ぶ……きっと寝ぼけているんだろう

『まだ寝みぃだろ？寝てろ』

ポンポンと頭を撫でるが勝己は頑固だ。だから＿＿

勝己「着いてく」

『寝てろ』

勝己「やだ」

そのやり取りを数回繰り返し今回は俺が折れた

「『行ってきます』」

今日は勝己のペースに合わせるか……

ﾀｯﾀｯﾀｯ

3周した頃

勝己「おい」

『ん？』

勝己「俺に合わせてんだろ」

『バレたか』

勝己「バレバレだわ。あと何周すんだ」

『あと２周だ。先に帰ってていいぞ』

勝己「着いてく。兄貴は自分のペースで行け。道は覚えた」

『そうか？』

勝己「ん」

『じゃあお言葉に甘えて……』

ﾀｯﾀｯﾀｯ

勝己「(やっぱりペース俺に合わせてたんか……)」

＿＿『ただいま』

光己「おかえり！勝己は？」

『あと少しで帰ってくると思う』

勝「ふぁ～おはよう」

『おはよう父さん』

勝「あれ？勝己は？」

『そろそろ帰ってくると思う』

ガチャ

勝己「おま……速すぎだろ……」

『ペース乱しただろ。あんま無理すんなよ』

と雑に撫でてやる

光己「流星、あんまり勝己を甘やかさないの！」

『かわいい弟を愛でてるだけじゃん』

勝己「かっかわいくねぇわボケ！！///」

素直じゃない……

光己「素直じゃないわね」

『やっぱり母さんもそう思う？』

勝「あれだよあれ。ツンデレってやつ」

勝己「は、はぁ？！適当なこと言ってんじゃねぇ！！」

『まぁまぁ。あ、弁当作んねぇと』

光己「あ、ついでにお父さんのも作ってあげて」

勝「お！流星のご飯は美味しいからなぁ。楽しみだ」

あっ俺が作る前提なのね……
朝飯もちゃちゃっと作るか……

『父さん珈琲飲む？』

勝「うん。貰おうかな」

なんてゆったりした朝を過ごす

＿＿『あ、そろそろ俺出ねぇと』

光己「あら、もうそんな時間？」

『着替えてくる』

ﾊﾟﾊﾟｯと制服に着替えるネクタイは緩めて第一ボタンは外す。ブレザーは前を開けたまま

生憎俺は優等生じゃないから着崩しくらい許して欲しい

『じゃ、行ってきます』

「「行ってらっしゃい/！」」