才能マンの兄もまた才能マン (ページ2)

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勝己side

勝己「来世は個性が出ると信じて屋上からワンチャンダイブ！！」

ｶﾞﾝｯ

「「ﾋﾞｸｯ)」」

勝己「兄貴……」

『なぁ、勝己。それは俺にも言えるのか……？俺なんて産まれてこなければよかった？こんな出来損ないの兄貴で悪かったな』

勝己「ぁ……」

違う、兄貴にそんな顔させてぇわけじゃ……

『出久、大丈夫か？』

出久「う、うん……」

『あれ？いつものノートはどうした？』

出久「ぁ……えっと……」

変なこと言うなよとデクを睨む

『言いたくないなら無理に言わなくていい。勝己。先に帰ってろ』

勝己「は？なんで」

『いいから帰ってろ』

兄貴のことだからまたネガティブ思考になってんのか？兄貴もヒーローに憧れてた……そんな兄貴にさっきの話を聞かれた？

どうしようどうしようと考えれば考えるほど頭が真っ白になる

勝己「帰ったら謝らねぇと……(ﾎﾞｿｯ」

「「？？」」

＿＿＿＿＿＿
流星side

カツカツと屋上へ向かう

ガチャ

フェンスを乗り越え屋上の落ちるか落ちないかの所に立つ

『意外と風が強いんだな……』

？「にゅや？！あなたそんなところでなにをしてるんですか！！」

『た、タコ？』

こういう個性か？

殺「私は殺せんせーです。貴方はどうしてこんなとこに？」

勝己の言葉がフラッシュバックする

『来世は個性が出ると信じて屋上からワンチャンダイブ……』

殺「たしかにこの高さなら死ぬことは可能でしょう。ですが悔いは残りませんか？」

《勝己「兄ちゃん！！おれ兄ちゃんとヒーローになる！！」》

《出久「流星くんすごい！！ヒーローみたい！！」》

『俺は……個性ないし、ネガティブだし、うじうじしてて人をイラつかせちゃうし……でも……それでも俺は諦められない夢があるんです』

殺「どんな夢ですか？」

『オールナイトをも越える……最高のヒーローになる夢です』

殺「いい夢ですね。その夢、実現したくはないのですか？」

『俺には戦う術がありません』

不思議だ。この人と話をするとスラスラと言いたいことが出てくる

殺「ではその術を身に付けましょう。貴方も来ませんか？椚ヶ丘中学校。"エンドのE組"に」

椚ヶ丘中学校って偏差値の高い無個性の為の学校だよな？エンドのE組ってなんだ？

疑問がいくつも浮かぶ……でも

『そこに行けば俺は戦えるようになるのか？』

殺「えぇ。あなたの隠れた才能を引き出しましょう」