Blue night ページ2
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自分がさっきまで座っていた席の向かい側に紫耀を座らせる
冷蔵庫から未開封のキンキンに冷えたビールを出して机の上に置いた
「で、何があったの?」
「…………」
紫耀は相変わらず何も言わなかった
代わりに彼の瞳から綺麗な涙がこぼれ落ちた
「……俺、さぁ」
滅多に見ない彼の涙に見とれていると絞り出したような、普段の紫耀からは想像出来ないようなそんな弱々しい声が聞こえた
おかしい
今日の紫耀はおかしい
普段は絶対に俺にすらも頼ることをあまりしないのに
まるで大切な誰かと喧嘩したみたいに
あっ!
酔いを吹き飛ばすように、頭の真ん中で一つの考えが浮かんできた
「廉と喧嘩した?」
彼に取って心の支えである廉と喧嘩したのならば全て納得がいく
そんな期待を込めて問えば、紫耀が首を縦に振るのが見えた
「何があった?」
「廉に、、嫌われ、、た」
嫌われた?嫌う?
いつも紫耀にべったりな廉が紫耀を嫌う?
頭にハテナマークが浮かんだけど、今の俺には考える力なんてなかった
かと言って、わざわざ紫耀に聞くのも面倒くさい
それに聞いたところで俺に何かしてあげられる訳じゃないし、紫耀の気が済むまで傍にいてあげるしか出来ない
そう思って座ろうとすると急に視界が歪んで、床に押し倒されたと言うことに気づいたのは視界が安定して紫耀の顔と天井が見えたから
「紫耀」
「………」
「やる相手が違、、」
押し倒すなら俺ではなくて廉にやらないと
そんな意味で呟くけど、途中で唇が熱くなってアルコールの味がした
………キスされてる
「もう良いよ、良いんだ」
涙でグシャグシャになった顔が自虐的に笑った紫耀が俺の上に跨がって服を脱ぐと白く鍛えられた肌が姿を現した
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リムリム - 早く続きが見たいです (2018年6月5日 16時) (レス) id: 5a56efd2aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りん | 作成日時:2018年6月3日 21時