全てが生き物 ページ8
「驚いた？隠し扉ここだけじゃないけどね。」
そんなことをいいながら薄暗い通路を歩いていくサボテンについていく。
「はい、ここだよ。」
「？…なんか、、居る？」
「ここに住むっていう珍しい人間がいるんだよね、とりあえず自己紹介しようぜ。」
「ぐっち!!」
「…っ人間かよ。」
…ここの方達は人間をよく思っていないのかな。
「すまんすまん、とりあえず席ついてくれん？」
あのサボテンが仕切っているのか、しぶしぶ定位置らしき場所に移動していった。
「じゃあまず俺から。…俺はぐちつぼ。まぁ喋る鉢に入ったサボテンだな。」
限界のリーダー、騒音野郎、など言われているが何も気にしていないようだ。
「んじゃ次俺、んそめね。あと公さん。」
怪力野郎、ちび、など言ったやつらが順々にしめられていく。
「僕焼きパン、ペンギンだよ。」
ビジネス天然、根性焼きの焼きに肩パンのパン、など言われてキレたような返答をしている。
「げんぴょん、兎」
ヤニカス、酒カス、など知らない単語が飛び交った。
「たらこ、……たらこ」
女装男、ふしせん、など言われていて泣き真似をしている。
「グジョンパ……wふざけただけじゃん…かねごん」
謎のやつ、バケモン、などまぁまぁわからんことを言われていた。
『…A、、人間？』
「Aっていうんだ」
『はい、でもいいんですか？』
「ん？」
『人間が嫌なんですよね？……僕出ていきますよ。』
沈黙になりかけて聞こえてきたのは、怒りのような声だった。
「無理に決まってんだろ……舐めてんの？元の場所になんて帰してあげなぁーい。勝手なこと言ってんなし。」
「それはまじで同意、何？お前は俺らがわざわざ自分から苦しみに行こうと思う馬鹿だと思ってる訳？」
何に怒っているのか分からない。
「理解できねぇ、なんかあったらお前が責任取れよ？」
「分かってる、俺だってここを失いたい訳じゃないし。」
「はいはい、もういいよね。Aシャワールーム連れてくね、じゃー」
「あっかねごん!!」
身体を持ち上げられて、どこかへ連れてかれる。
『あの…』
「ここからは離れられないんだから、大人しくここで過ごしてね。」
そう言って、シャワールームに僕を置いて扉を閉めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
