偽物 ns視点 ページ40
叫び声、それを聞いた瞬間近くにいたAを先に投げた。
原人が走ってくることでなにかあったのだけは分かる。他の奴らもどんどんと入っていく。あとは俺とたらこだけ。
「こんそめさん！はやく!!」
そのタイミングで気づく。原人があんなに焦ってきたからてっきりなにか来ると思っていたのに、何も来ないことを。俺はたらこの手を掴んで引き上げた。
「えっ、、?!」
「…罠かも。、、何も来ない。あれ、本当に原人だった？」
「何いってんの、早く……え？まって今の声原人さんじゃない？」
悲鳴のような声。俺らは走り出していた。声の先に原人はいた。俺らを視界にいれて叫び出す。
「お前らっなんで来た?!」
「原人さん!!」
「来んな!!」「たらこ戻れ!!」
たらこは、俺らの言葉を無視した。目の前で人が消えるとこなんて、見たくなかった。青い、手。青鬼が起動してる。青鬼を避けて、原人を引っ張りながら走る。
「レウさんは？」
「喰われた、多分アスレ場。」
「さっき偽物の原人がきて皆入っちゃったんだよね。だから俺らをアスレ場に集めようとしてるのかも。
ロビーへの道って空いてなかったっけ。」
「うわー、そこまで見てない。」
「とりあえず館出てみる？」
「アリかも、その時ロビー空いてたら俺そっち行く。」
4階へ上がったタイミングで、突然原人の様子が変わった。
「なんで俺のとこ来たの？」
「えいやさっき言わなかったっけ？偽物の原人に騙されてって…」
「あぁ………いやよく見抜いたよな、どうやって？」
どうやって、見抜いた？
考えながらも5階へ上がる。
「…なんっ、?!」
身体になにかが突きぬけてる。その場で倒れるも息はできていた。
「いやぁなんで見抜かれたのか教えてくれないと困るなぁ。まぁ5階まで来てくれてありがとう。これで見つからずに済みそう。」
「ンｯｳﾞﾝ……その目に焼き付けてね。君が僕に騙された結果を。」
その声、は………。
顔を上げさせられ、目に入ってきたのは俺だった。
「げんぴょん？って人も僕のこと見抜いちゃったからレウの身体使えなくなっちゃったところだったし、ほんとありがとね。」
去っていくソレの音を聞きながら意識を手放した。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
