青鬼の館 ページ30
「A、あの人達もヤバいやつらだから信用しちゃダメだよ」
『？わかった』
たらこさんからそう言われるもののぐちつぼもげんぴょんも笑っていて少し疑問を抱いた、けれどそれを言葉にする間もなくいつものバカ騒ぎに巻き込まれる。
「おーい？もうはじめんぞー、」
皆が青く不思議な空間に入っていく。急いで歩み寄るもらっだぁさん？が本に何かしたのと同時にぐちつぼが消えた。
ひしめく声が混ざり合う中、自分だけが混乱に呑まれていた。
『皆？ねえ待ってよ、？ぐちつぼは、、？』
そう口にしても誰も気づかない。皆1点に向かって歩いていく。慌てて追いかけていくとカウントダウンされた後に知らない場所が開いた。大きなそれに圧巻しているうちに誰もいなくなっていた。
階段前に立ち階段上…2階を見上げるも姿も音もしない。右側から音がして咄嗟にそっちを見ると青い鎧…いや青い何か禍々しいものがそこに居た。
息が苦しくて動けなくなる、何も動かせなくて近づいてくるのにも反応できない。目の前まできたそれはぐちつぼの声がした。
「A？」
『ぐ、ちつぼ？本当にぐちつぼなの？』
「あ！触ったらダメだ!!俺鬼だから、、
てか彼奴らAに説明してやれよ…。A着いてきて。」
軽々と階段を上がっていくぐちつぼについていく。すると2階にはたくさんの部屋があって、3階に上がったところにげんぴょんが待機していた。
「なんでAだけ特別扱いしてんだ!!ずりぃぞ!!」
「あのさぁお前教えてやれよ。Aめっちゃ死にそうな子鹿だったんだけど。」
「あ〜、、Aこっち!!」
そう呼ばれ、ぐちつぼもほら行けよ、というので大人しくげんぴょんの元へ歩いていった。
『げんぴょん、怪我はもう大丈夫なの？』
「ん？あぁ今は痛み止めが効いてるから。それにこのゲームで死なずに終われば…てかぐっちだし大丈夫w」
そう言いながら薄暗い本棚を駆使してぐちつぼから逃げるげんぴょんについて行く。
ぐちつぼを撒いてからげんぴょんは説明をしてくれた。このゲームは青鬼ごっこと呼ばれているらしくて俺もげんぴょんも逃げる側で鬼のぐちつぼから逃げなければいけないらしい。
この青鬼の館はらっだぁさんが作り上げたお城のようなものだという。
一時的に魂を隔離させ、身体の回復をしたり自分で身を守る、立ち向かう訓練をする場らしい。
この館に入るだけで能力が付属されるとのこと。
それなら俺はなんの能力なのだろう。
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