【実況者】俺が住み着いた場所はナニカの住処 (ページ12)

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人間との違い yk視点ページ12

僕は皆のことをそれなりに理解しているつもりだ。
もちろんぐっちのことも。

じゃあこれはなんだろうか。
半透明のAとAを見つめて叫んでいるぐっち。

触ろうとしては引っ込めて苦しそうに見ている。

それが見てられなくて、Aに触れてみる。熱くておかしくなりそうで、つい自分に冷気を纏わせる。

するとAの熱を吸収するように熱さが消え、半透明に見えた身体はもう透けていなかった。

ぐっちと同じように僕も当たり前のように心配して、安堵した。……当たり前のはずだった、人間でなければ。

僕はこの人間＿Aにどんな意味を見いだしているというのだろう。

Aが起きた時のぐっちの安堵の様子を見ていて怖くなった。
また(・・)失う運命なんだとわかった。

でも恨めなかった。

人間に情が湧くなんて思いもしなかったけど、
ぐっちが離れていく未来を自然と受け止めているのが証拠だろう。

思えば昨日の初対面の時点でAだけは人間と違ったかもしれない。