すきです樹くん (ページ11)

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最後まで納得いってなさそうな顔をしていた樹さんに手を振って、北斗の家に入る。

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『北斗さ、なんであんな樹さんとわたしが仲良くするの嫌なの？』

松村「嫌って訳じゃないのよ、全然」

『じゃあなに？』

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読んでいた本を閉じて、わたしを見た北斗。

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松村「樹って、凄いモテんのよ」

『あーモテそう、爆イケだもん』

松村「でしょ？だからAが樹を好きになって、傷つくのが嫌なの」

『傷つくって？相手にされないってこと？』

松村「逆、樹は来る者拒まずだから相手にはするけど、先は無いよってこと」

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あー確かに、来る者拒まず去るもの追わず、ぽい。

良い奴なんだけどね、と笑いながら言った北斗は本当に樹さんの事を好きなんだと思う。

だってあの根暗北斗の友達だもん。北斗の友達に、悪い人は居ないと思うの。

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『でも目の保養だから、たまには会わせてね』

松村「は？無理」

『根暗野郎』

松村「お前さ、」

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もう樹さんに会えないのかなー、やっぱり足が治るまで帰り来てもらえば良かったな、なんて。

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