キミじゃなきゃヤダ（inar）

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有岡side


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そんなクレームがたくさん続いたおれは、





店をクビになった。






オーナーは、残念そうに嘆いてたけど。









もう、いいんだ。









あー、どこ行こう。







家にも帰りたくないし、もう薄暗くなってきた道をぼーっとしながら歩いていた。









もうどこに向かっているのかも分からなくなってた。









いのちゃんと出会った時も、


こんな感じだったな ...









その瞬間、頭の中にいのちゃんとの思い出が次々にフラッシュバックしていって、



また泣きそうになったから、思わず上を向く。







有「 あー、もう ... ！ 」









思いっ切り近くの小石を蹴っ飛ばした。








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・









伊「 ... 痛っ 」







有「 ... あ、ごめんなさ、」









伊「 .. っ、だいちゃん、？！」









その声にバッと顔を上げると、目をまん丸にしたいのちゃんが立っていて









なんか分かんないけど、ここに居たくなくて来た道を走った。









伊「 ちょ、！！だいちゃん！ 」









でもすぐに捕まって、いのちゃんに左手を掴まれる。








おれってほんとバカだな ... 無意識に歩いてたつもりがいのちゃん家方面に行ってたなんて。






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