キミじゃなきゃヤダ（inar）

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有岡side

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いのちゃんと出会って数日。



気付いたら彼は、おれの中で1番信頼出来る人になってたんだ。






おれの背中にまわされた彼の手は、止めることなく優しくさすってくれて、

このまま時間が止まればいいのになんて考えちゃう。







けど、そうゆう訳にはいかず、ふわっと温もりがなくなって、頬を撫でられる。






伊「 だいちゃん明日からお仕事、行けるの ..？ 」







有「 ... 行けない、から、少しの間休みとることにした 」






伊「 そっか、良かった 」





ふにゃっと笑ったと思ったら、「ほんとは俺、だいちゃんに仕事行ってほしくないもんな〜、なんてね」



って言うの。




それは冗談？それとも本心 ...？



そんなの聞けるわけないけど。









伊「 さっ、ほら、だいちゃん寝るよ、寝転がって 」






そう言われて、我に帰り、素直に寝転がると、





有「 ぁあっ、いたっ、いたい ... 」





おれの腰はキリキリと痛むから、つい涙目になってしまう。






そんなおれを心配そうな顔をしながら、親指で零れそうな涙を拭ってくれる。







伊「 ごめんね、お姫様抱っこしてそのまま寝かしてあげれば良かったね 」





だから ...


そんな優しくしすぎなくていいんだって、

充分だよ、おれには。









有「 いのちゃんの、せいじゃない、もん .. 」









「もん」なんてつけてしまった自分が急に恥ずかしくなって、掛け布団をガバッと頭まで被る。






おれ、そんなキャラじゃないのにいのちゃんの前では、可愛くありたい

なんて、どうかしてる。




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