14話 ページ15
カカシに抱えられ里までつくと、終夜はいつの間にか額当てで片目を隠していた。
それにカカシが気づく。
屋根の上を走りながら自分の家へと向かうと、急いで部屋に入り椅子に終夜を下ろした。
『ここまで来なくても大丈夫よー?』
あたりを見回す終夜の頭を抑え終夜を見つめる。困ったように笑う終夜の額当てを丁寧に外すと左目から血涙が流れていた。
棚に収納してあった白いタオルを取ると、カカシは無言のまま止まらない終夜の血涙を拭う。
『カカシー……何でそこまでしてくれるのさ』
右目だけでぼんやりとカカシを見ながら終夜が言うと、少し手を止めて悩んだ後話し出した。
「お前が心配だからでしょーが」
止まらない血涙が白いタオルを赤く染める。
心配という言葉は終夜の心をじんわりと温めた。
『優しいねぇ』
幸せそうに笑う終夜にカカシは少し目を逸らした。もともと整っている終夜の心底幸せそうに笑う表情を見て照れたのは事実である。
終夜の顔立ちは性別を諸共せず魅了する。四代目火影のように中性的な顔立ちで、雰囲気も柔らかい。見た目も性格も完璧だった。
ふわふわとして消えてしまいそうな終夜をカカシはちらりと見る。儚い彼を失いたくないというのがカカシの本音だった。
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くろ(プロフ) - 一応、題名だけ載せさせていただきます!「【NARUTO】【男主】軽薄な忍─続─」です。18歳以上でしたら、見てくださると嬉しいです! (2017年6月4日 16時) (レス) id: 9ac8b3a805 (このIDを非表示/違反報告)
くろ(プロフ) - なぁゆさん» 初めまして! コメントありがとうございます! この小説の続きはあるのですが、内容的にフラグがたっていますので、自力で探していただく形になっております。申し訳ありません。 (2017年6月4日 16時) (レス) id: 9ac8b3a805 (このIDを非表示/違反報告)
なぁゆ - 初めまして!とても面白い小説でした!!楽しく読ませてもらいました^^* 続きとかないんですかね?主人公とカカシのその後の展開がみたいです。 (2017年6月4日 14時) (レス) id: 02b0c2b0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろ | 作成日時:2017年5月20日 21時