好みじゃないんでお引き取りください

髪の毛 ページ35

『ひどいよ蒼也くん……あんなにボコボコされたらわかるものもわからないよ…』

｢そう言っておきながら、俺から1本取ってるんだからかなりのものだ｣

『あれは転送位置が良かった。視線誘導の追尾弾、私のSEと相性良すぎ……』

｢精密に追ってきたものだから驚いたぞ｣




私の目を使って追尾弾をやると、エグいくらい追えるんだよね。

絶対に見失わないから、1度捕まったら多分逃げられない。




まあ9本は秒で殺られたから、そこが課題だよね！




｢風間さーん。珍しいッスね、ランク戦なんて。その女の人が噂のエンジニアさんですか？｣

髪がリーゼントの、背が高い人が話しかけてきた。

(この人……NO.1スナイパーの当真勇って人だ…)


｢あぁ、最近入った女性エンジニアはコイツのことだ。

俺の従兄妹だ｣

｢マジで？確かにちょっと似てるかも…



オレは当真勇、よろしく｣

『葉月Aです。歳は多分タメ』

｢おっけー、オレのことは当真でいいから｣

『私も葉月でいいよ』



見た目からして、少し怖かったが結構良い人みたいだ。


｢葉月…エンジニアになったのか？｣

『うん。黙っててごめん荒船』

｢それにしても、髪切ったんだな。前髪もスッキリしたな｣


と、笑う荒船。


(前髪は切りすぎたんだよね……視界が広すぎて気持ち悪い…早く伸ばしたい…目立つ……)


切りすぎた前髪(他人にしてみれば普通の長さ)もだが、腰まであった後ろ髪も肩までバッサリ切ったのだ。


｢似合ってるぞ｣

『ほ、ホント？ありがと』

｢だから言ったんだ。前髪切った方が可愛いぞ、って｣

｢風間さん、そんな事言ったんスか！？｣

やきもきする→←やっぱり戦闘でしょ

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