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第9話 黒装束の女 ページ26

黒女性「ところで猫さん。貴方は誰かの使い魔なの?」


ム「えっ!?使い魔?」


黒女性「だって、猫なのに喋ってらっしゃるから…。」



どうやら動物が喋る=使い魔、という発想になるらしい。

ただ喋るから変、とはならないようだ。



ム「あの…そういう訳じゃ…。僕はただの黒猫です。」



…喋れる時点で"ただの"ではないが。



黒女性「そう…。不思議なこともあったものね。」


『あ、しゃべらないんだ…。』



やはり、ムーと出会ってから喋れる猫もいるのだと思っていたらしい。

Aの中でムーは"喋れる種類の猫"という感覚だったが、

猫は基本的喋らないし、文字も読めない。

それを確認出来たからか、どことなくスッキリした顔をしている。



ナ「美しい御令嬢様。
ムーくんがご迷惑をおかけして申し訳ありません。」


黒女性「おや?貴方たちは、悪魔執事の方々…。」


ナ「はい。そうでございます。」


黒女性「なるほど…。それは辛い運命を背負いましたね。」




ナ「え?」


ナックは予想外の言葉に驚いていた。


ぶつかってしまったこと、悪魔執事だと気づかれたこと…。

彼女がそういう人に見えた、というわけではないが、

今まででいけば嫌味を言われてもおかしくないと少し構えていた。



黒女性「いつになるか分かりませんが…。
その時がきたら、貴方が自分を乗り越えられればいいですね。」


ナ「自分を乗り越える?
失礼ですが、美しい御令嬢様。それはどういう意味でしょうか?」


女性はナックの言葉をよそに、Aの方を見た。




目線が合う。



 

黒女性「…それに、貴女も。





よく頑張りましたね。」


『っ!』


そう言ってAの頭を優しく撫でる。

反射でビクッと身体が強張ったが、すぐに落ち着いた。


自分の頭を撫でる温かい手が気持ちよくて、

少し懐かしくて…泣きそうになった。



『うん…。』

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あおのといろ(プロフ) - ふゆきちゃんさん» ありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです!そろそろ執事達の様子を…と思っています。更新頑張ります! (5月29日 1時) (レス) id: 7da82db022 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆきちゃん - 更新待ってましたー!!早く髪のことを知った執事の反応が知りたいですねぇ|´-`)チラッ 次の更新も楽しみにしてます! (5月24日 10時) (レス) id: 1aeac9f7d9 (このIDを非表示/違反報告)
あおのといろ(プロフ) - ふゆきちゃんさん» コメントありがとうございます!楽しみにしていただけて嬉しいです。更新頑張りますね! (2023年2月6日 9時) (レス) id: 7da82db022 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆきちゃん - 更新ありがとうございます!!夢主ちゃんの髪のこととか、執事がどう思うのか楽しみです!!次の更新も待ってます!! (2023年2月5日 12時) (レス) id: d037446acf (このIDを非表示/違反報告)
あおのといろ(プロフ) - シグレさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると有り難いです。頑張りますのでこれからもよろしくお願いいたします! (2023年2月4日 20時) (レス) id: 7da82db022 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおのといろ | 作成日時:2022年4月21日 22時

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