主役はかわった。2「ＹＯＩ」(オチはヴィクトルかユリオか勇利）

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、






勇利さんが離れれば、





ヴィ「A。」




ヴィクトルに名前を呼ばれ真っ直ぐ見つめられる。








そして……









ヴィ「……俺は…Aのことを
日本の英雄とも、期待の新星とも思った事ないよ｣





あ「…」








ヴィ「だって……逃げてるだけじゃん。


期待から、ライバルから。

……嫌なものから目をそらして逃げてるだけ


これらを乗り越えなきゃ、進めないよ









……それじゃあ…


日本の英雄なんて言えないよね





いつまで逃げてるつもり？」







あ「……ヴィクトル…」





初めてヴィクトルにここまで言われた。




でも、だからこそ響くものがある。







ヴィクトルを見つめていると、




ぎゅっと、だきしめられる。





あ「…」






ヴィ「いつになったら、日本の英雄になるの？


いつまで本気を出さないでいるの？








Aの復帰初めての金メダル……見たいな」






切なげな、はっきりとしたその声に







あ「っ…………うん、ぜったい、取るよ」






そう、言い切った。




いや、言い切るしか、答えは出せなかった。








＿＿＿＿＿



＿






2人の手を取り、握る。





あ「……行ってきます」






ヴィ／勇「いってらっしゃい……」




スルッと、手が解けた。






あ「………」








＿＿＿＿＿負けられない。






＿＿＿＿



＿







『さぁ最終滑走は結勝A。

ヴィクトルコーチと勝生選手との日々を思い出し、忘れられないFSにすると言っていました。


復帰後の金メダル獲得なるか。



曲は「Wings of piano」』









あ「……」






曲が流れ始めて、
いつもより音がはっきりと聞こえる。






ヴィクトルと勇利さんの、



手を握ってた感触が、抱きしめていたあの温もりが





まだ、残ってる。









＿＿＿＿あぁ




……最初のジャンプは…確か…









『さぁ最初のジャンプは三回転アクセル……




これは見事に決まりました。
手を挙げてのジャンプですので加点対象ですね』







＿＿＿＿


＿




ヴィ「手を上げるなんて聞いてないよ？A…」



勇「難易度あげるってわけか」



＿＿＿


＿







あ「……」






ヴィクトルたちとの日々は忘れられない





私の、忘れられないシーズン。






色んなことがあったなぁ……






最初はヴィクトルとユーリが突然来たんだっけ





そんでいきなり連れ戻すなんて言われて

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