主役はかわった。「ＹＯＩ」(オチはヴィクトルかユリオか勇利）

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、






『いよいよ公式試合では
封印してきた四回転！しかも演技後半です！』








諸岡アナの実況が曲と共に響く。





そして＿＿＿＿








目の前で完璧なジャンプをしたユーリ。









『四回転サルコウ！！三回転トゥループ！！
鮮やかに解禁しました！！！』







一気に響く拍手と歓声。







あ「ユーリっ……」




ヴィ「……」









『さあそして最後のジャンプは


四回転トゥループ…






決まったァア！！！




恐るべき15歳！！
全てのジャンプを決めてきました！！』






拍手と歓声がまたも響く。









あ｢…」








四回転トゥループ……







たしか…1年半まえ、

ユーリに教えたような記憶がある。





＿＿＿＿＿


＿＿






あ「四回転トゥループを教えて欲しい？？」




ユ「頼む。」





あ「いいけどさ……まだ13歳でしょ、ユーリ。



……なんでそこまで…」





ユ「……俺だって成長していかなきゃならねぇだろ


Aとヴィクトルに少しでも近づきたい。」





＿＿＿



＿






人に頼むことをしないユーリが初めて


頭下げてお願いされたから驚いたのを覚えている。









結局、ユーリにも他の練習があったため


空きの時間で練習してたせいか



形はなってきたまま、完成までとは行かなかった。









最終的には空港で


「ぜってぇに完成させてやるから。」



だけ言われた。








あ「……」







約束通り、ちゃんと




……果たしてくれたねユーリ。









それに、






ジャンプだけじゃなくてここまで……



1年でこんなに成長するユーリ。









ほかのスケーターも1年もあれば成長する。









あ「…」







なぜかこんな時に出てくるのはミラ。





やっぱすごい成長をとげてると思う



世界ランク3位までとったんだから






…今は……私との勝負にかって、




ヤコフコーチのもとで練習してるから





余計に成長は＿＿＿＿









『最後は得意のコンビネーションスピンです』









あ「！！！」







諸岡アナのアナウンスが耳に入り


我に返った。……が






あ「…？？？」






ユーリを見てみれば、さっきとは何かが違った。






ヴィ「…」





横目でヴィクトルを見てみれば
私と同じで何かに気づいたようだ。









『すごい！！圧巻の演技です！！！』







曲が終わり、歓声が響いた。

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