。終止符を打って6日目 。 ページ6
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俺だけだと思ってた。
だから……俺が我慢すればいいって…
でも、伏黒達も同じなら話は別だ。
「どうにかして、この原因を突き止めようと思う」
宿儺がさっき言ってたことが本当なら、
自分達でどうにかしない限り……呪いは解けない。
だから、
「何か少しでも分かったら教えて欲しいんだ、それと____」
「お前一人で抱えることじゃねェだろ」
「………」
伏黒の言葉で、心が少しだけ軽くなった。
「宿儺と話した内容、明日五条先生に伝えておけよ」
それだけ言うと伏黒は自室に戻った。
「……」
'' お前一人で抱えることじゃねェだろ ''
伏黒の言葉が頭でリピートされる。
優しいな、伏黒は……
混乱を招いた宿儺の変わりに、罪滅ぼし…とかじゃないけど
一刻もみんなをどうにかしてあげたいって思った
______みんな、混乱させてごめん。
釘崎と五条先生、伏黒があんなに焦りを出してるのなんて初めて見たから…力になりたかったんだ
そんな俺の思考を読み取ったのか伏黒はあんなことを言った。
「……ありがとな」
聞こえてないと思うけど、その場で感謝の言葉がこぼれた。
____
___
五条side
「ん〜〜〜〜……」
目の前で書類の仕事をしている七海。
そんな彼の前で頬杖をつきながら気になってた事に対し頭を捻ってた。こういう時自然に声出ちゃうよね。
「家入さんに邪険にされたからと言って私のとこに来られても困るんですが」
そういう七海の視線はパソコンにしか向けられてない。
「邪険だなんて酷いよ〜
七海まで僕を見捨てるのー???」
「拾った気も捨てた気もありません。」
「寂しいこと言わないでよね〜
僕今、寝不足で弱ってるんだから」
「睡眠障害の件でしたら家入さんに聞きました。」
「あー…聞いた?面白いでしょ。僕呪われたんだよ
まだ確信はないけどね」
硝子のことだ。
きっと他に僕達と同じような症状が出てるか確認したんだろう。
「たまったもんじゃないよ〜」
「貴方でも呪われるんですね」
「硝子にも同じこと言われたな…
僕だって呪術師だよ?かかる時はかかるさ〜」
「いつもの貴方ならすぐに祓っていたでしょう」
テンポの良かった会話が止まった。
七海のその言葉に返す言葉が見つからなかったのだ。
「まあ実際は…そんな簡単に…いかないものだね……」
やっと出た言葉がこれだった。
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saachan(プロフ) - 最高でした。物語の内容から秘密が解ける所も考えられていて、感動でした! (9月25日 6時) (レス) id: 19e4ed7fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - あ“あ”アアアアアアア“ しにやしたわ (8月21日 15時) (レス) @page50 id: 00641871ce (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ - あ”ー涙が止まらない”ぃーーーーー (6月1日 21時) (レス) @page50 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
由衣(プロフ) - 天才だと思います。考え抜かれたストーリー、緻密な伏線、原作に忠実な登場人物の仕草や口調、そのどれもが高密度で滑らかに仕上がっていて素晴らしい物語だと思いました。一生忘れたくない物語に出会えたこと感謝します。 (2023年1月10日 22時) (レス) @page50 id: e683fae7d7 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 読む手が止まらなくて気づいたら朝になってました…!すごく良かったです! (2023年1月9日 5時) (レス) id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年10月28日 17時