。終止符を打って48日目 。 ページ48
'
「大丈夫なんですか?」
と、横にいる恵に聞かれた。
「何が?」
「今までの記憶が流れ込んできました」
恵の視線の先にはA。
「夏油傑が…上層部が。Aさんを狙うかもしれませんよ」
「恵って結構賢いんだね」
「馬鹿にしてます?それ。」
記憶を取り戻したばっかなのに頭の回転が早いね。
確かに恵の言う通りだ。
でも…
「それは心配ないよ。
ここに帰ってくる前、Aは確かにみんなの記憶を戻した
Aが自分に関する記憶と存在をね。
けどそれは高専の人間だけだ」
「じゃあ、つまり……」
「高専以外の人間は何も知らない。何も覚えてない。
上の連中にはプラスで術式に関する記憶も閉じ込めさせた」
ここに帰ってくる前、
警備員の記憶を閉じ込めて欲しい。
……それと他に、この事を頼んでおいたのだ
「つまり、高専の人しかAの存在を知らないんだよ」
これがきっと1番、Aを守れて幸せにする方法。
「これからは僕の婚約者として。
五条 A として知られていくんだよ」
帰ったらすぐ素性を探られてもいいように
一般家庭出身として偽装しておこう。
「……ちゃんと、プロポーズするんですよ」
「あったりまえじゃーん。
なんなら、今日にでもしたいぐらい。」
本当はすぐに僕のものにしたいけど……
きっとそれだとAのキャパを超えてしまう。
……もう少し、落ち着いてからにしよう
「……」
にしても。
Aのウェディングドレスか〜
絶対に綺麗だし可愛い。
いや、それ以前に結婚指輪はどんなのにしようかな
なんて頭を悩ませていると、
Aと目が合った。目がうるうるしてる。
……あんなに泣いちゃって…
これから 硝子達にも会うっていうのに。
「ほら、恵も行きなよ」
「いや俺は____」
柄じゃないと思ったのか行かなかった。
しかし
「伏黒くん…」
Aが呼べば、すんなりと行った。
「……もう…無茶しないで下さいね」
そう言う恵の頭を撫で、3人を抱き締めるA。
「……」
きっと、普通の人なら微笑ましく見るところだろう
でも僕は違う。
'
「僕も入れて〜!!!!!」
「ちょ!先生!Aさんの背後はずるいわよ!!!」
「婚約者の特権だよ野薔薇。ね、A?」
「ほんとに、もう……」
そう笑うAを見て、この後泣いた。
。終止符を打って49日目 。→←。終止符を打って47日目 。
1305人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
saachan(プロフ) - 最高でした。物語の内容から秘密が解ける所も考えられていて、感動でした! (9月25日 6時) (レス) id: 19e4ed7fb5 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - あ“あ”アアアアアアア“ しにやしたわ (8月21日 15時) (レス) @page50 id: 00641871ce (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ラテ - あ”ー涙が止まらない”ぃーーーーー (6月1日 21時) (レス) @page50 id: 5f87212f07 (このIDを非表示/違反報告)
由衣(プロフ) - 天才だと思います。考え抜かれたストーリー、緻密な伏線、原作に忠実な登場人物の仕草や口調、そのどれもが高密度で滑らかに仕上がっていて素晴らしい物語だと思いました。一生忘れたくない物語に出会えたこと感謝します。 (2023年1月10日 22時) (レス) @page50 id: e683fae7d7 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - 読む手が止まらなくて気づいたら朝になってました…!すごく良かったです! (2023年1月9日 5時) (レス) id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年10月28日 17時